Googleが2年間使用されていないGoogleのアカウント削除すると発表した。実際のアカウントの削除は12月から開始されるそうだ。アカウントが削除されるとGmailが使えなくなるだけではなく、それまでに作業したGoogleDocsやGoogle Photoのデータも消去され、そのアカウントからYouTubeにアップロードされた動画も消去される。
まず最初に消去されるのは、設定されたが、1度も使われなかったアカウントからで、その後2年間使用履歴がないアカウントの削除が始まると言う。
Googleはこの理由について、使用されていないアカウントはセキュリティー上の脅威になる可能性があるために削除すると発表している。特に放置されている。アカウントは2段階認証も設定されていない確率も高く、脆弱であるために、そのアカウントが乗っ取られてスパムや個人情報の盗難、悪意のあるコンテンツのばらまきなどに利用される可能性があることを理由として挙げている。
しかし、なぜこの時点でセキュリティーの理由でアカウントの整理を始めるのか。そのような問題があるのであれば、今まで対策をとってくるべきだったと思われるが、本当の理由はコストの削減にあるのではないだろうか。
Googleは他の巨大IT企業と同様に今年に入って大規模なレイオフを行っている。なんと社員の6%にあたる12,000人の規模だ。目を見張るような成長を続けてきた。Googleであるが、景気の後退などの理由で、その成長は現時点では頭打ちになっている。このためにレイオフを行ったと見られるが、今回のアカウントの削除も、コスト削減の一環では無いのだろうか。
Googleは無限にも見えるようなリソースを使って、様々なサービスを無料で提供してきた。このために、廃業に追い込まれたビジネスも多い。それができたのは、世界各地に建設してきた巨大なデータセンターのパワーがあったからだ。同じように、Googleのアカウントは無料でいくつでも自由に作れて、Gmailなど様々な目的に使われている。
個人的にも様々な目的のために、一ダース以上のアカウントを持っている。そのうちのいくつかは作ったまま、確かに放置されている。このようなことが世界の人が行っているとすれば、そのアカウントを維持するコストはかなりの額になるだろう。このようなことから放置アカウントの削除に至ったとみられる。別次元のリソースを持ち、何でも無料で提供してGoogleもいよいよ、普通の会社になってきたと言うことか。