Appleの時価総額3兆ドル

by Shogo

Appleの時価総額が、上場企業として初めて3兆ドルを超えた。これはWalmart、Disney、 Netflix、Nike、Exxon Mobil、Coca-Cola、Comcast、Morgan Stanley、McDonald’s、AT&T、Goldman Sachs、Boeing、IBM 、Fordの時価総額を合計しても、まだAppleの方が大きい金額だ。1兆ドルを超えてから2兆ドルに達するまで2年、そして2兆ドルから3兆ドルまでは、16ヶ月と15日だった。今のアメリカの株式市場の好調を考えても、この株式の上昇の目覚ましい。

iPhoneが引き続き好調なことに加えて、昨年発表されたM1チップを搭載したMacBookProの評判の良さも貢献しているのだろう。

3兆ドルと言う金額は、イギリスやインドのGDPに匹敵する金額となる。また、日本の東証一部の時価総額合計が736兆円程度なので、Apple一社で半分弱ということになる。

Appleの製品の利益率は、50%と言われるほど高いものであることに加えて、iPhoneで行われる様々なサービスの手数料を受け取れるiPhone経済圏と言われるビジネスモデルを作り上げたことが大きい。エピックゲームとの法廷闘争でも話題になったが、App Storeでのアプリの手数料は30%にものぼる。

スマートフォン市場においては2021年第二四半期の調査報告書では、スマートフォンの市場の利益の75%がiPhoneによって占められている。これはシェアが高いと言うことではなく、販売価格が高いからだ。つまり、Android端末は、薄利多売のビジネスモデルで、iPhoneは高利小売のビジネスモデルと言うことになる。

2022年も、Appleは様々な商品の発売を予定している。iPhoneでは第3世代のiPhone SE、iPhone 14シリーズ。この中のiPhone 14Proでは評判の悪いスクリーン上面のノッチが廃止される可能性があると言う。またiPadや新型MacBook Airなどが予定されている。興味深い噂としてはAR/VRヘッドセットの発売だ。昨今のメタバースに対応してアップルからの画期的な商品が発売されるのではないかと期待される。

3兆ドルの時価総額は史上初めてであるが、アメリカの株式市場の高騰に後押しされているとも言える。実際、Appleの競合のMicrosoftも2.5兆ドル、Googleの親会社のAlphabet1.9兆ドル、Amazonも1.7兆ドルと時価総額を伸ばしている。その意味でAppleの時価総額自体は、市場の動きとの関連が大きく、それだけでは、Appleの業績や評価の判断材料にならない。しかしながら、iPhoneの根強い人気を考えると、今後Appleが大きく市場価値を失うと言う事はなさそうだ。

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