知らない間にアメリカのAmazon Primeの年会費が119ドルから139ドルに値上がりしていた。日本では、3900円だったものが2019年に値上がりして4900円になっている。円安もあり、価格は3倍以上だ。それでもアメリカの会員数は、1億5000万人もいる。人口が3億2000万人の国で1億5000万人と言うと、ほとんど半数までが会員と言うことになる。世帯で考えると、ほとんどと言うことになるのだろうか。
ただし、新型コロナウィルス感染症が収束して、アマゾンの物販の売り上げそのものは、多少減少気味である。むしろビジネスとしては、コンテンツ系を志向して、広告ビジネスも順調に発展している。
だが、アマゾンが、アメリカ各地で倉庫用として土地を買い漁っていると言う記事がブルームバーグに出ていた。アマゾンは、南カルフォルニア、テキサス、イリノイ、フロリダ、ベイエリアの主要都市の近くで物件を探しているようだ。しかも、2020年から2022年までの間にアマゾンが北米で所有する建築物のスペースは、すでに3倍にも増えていると言う。もちろんこれは投資ではなく、ECビジネス向けの商品のフルフィルメントセンターに使うための不動産だ。だが、一般的に資本を不動産に縛りつけることは、資本効率から考えるとよくない判断だと、経営がよく分からない私は思っていた。だが、Amazonのようなベンチャー系の企業が土地を大量に保有するのは、経営的に正しいと、経営の専門家は判断するのだろうか。土地を借りるのではなく、土地を買いあさると言うのは一般的な経営判断とは違うと思っていた。
しかし、記事によると、Amazonは倉庫用の土地の長期契約をすると、その土地の価値は急上昇して、20年もの長期契約で家賃を払い続けているものの、その土地の価値の上昇の恩恵を全く受けないとAmazonが判断しているという。いかに土地が広いといえども、人口増の続いているアメリカでは大都市周辺の土地は今後さらに貴重になると考えられているかもしれない。人口減で土地の価格下落が続く日本とは状況が違うのだろう。
話は戻ると、改めてAmazon Primeの会費の日米格差に驚く。もうすでに10年以上会員を続けているが、Amazon Prime VideoやAmazon Prime Musicまで考えると年間4900円と言うのは、本当にただのような値段だ。日本で値上げをしたと言っても、3900円から4900円値上だ。あれから、すでに3年経っているので、また近いうちに値上げがあっても仕方がないかなとも思う。日本の会員数は発表されていないので、2019年の値上げの時にどれくらいの解約があったかは知らない。しかしもう少し値上げをされても、Amazon Primeの会費は安い。特にアメリカの会費をしればなおさらだ。配送のスピードは別にして、ビデオや音楽だけで充分に元をとっている。