Twitterの75%人員削減

by Shogo

イーロン・マスクが、Twitterの買収が完了すれば、社員の75%を解雇すると発言して騒ぎになっている。

裁判にまでなっていた、440億ドルの買収劇もようやく終盤になって、また新たな話題が起こったわけだ。それにしても、突然、元の価格で買収すると言い出したのだから、イーロン・マスクのやる事は普通にはちょっと理解できない。

10月末と予定されている買収が完了すると、イーロン・マスクはTwitterを低コストで運営することが見込まれている。Twitterの業績は、ユーザの増加にもかかわらず低迷をし続けてきていた。その会社を1株54.20ドルの高値で、借金をして買っているので、業績を改善し、借金を返していかなければいけないだろう。

そのために人員の削減を含む大幅な社内体制の変更が想定はされていた。しかし、社員の75%のカットは想定外だった。現在7500人の社員を2000人まで削減すると言う大幅な変更だ。

しかし、イーロン・マスクの大胆な策より驚いたのは、Twitterの社員が7500人もいると言うことだ。なんとなく、プラットフォーム企業は、システムを用意して、コンテンツはユーザが作成するので、会社にたくさんの人は必要ないと思っていた。しかしそうでは無いようだ。

プラットフォーム型のIT企業の社員数を調べてみると、意外にも社員数でも大企業ばかりだった。

まずMetaには8万人を超える社員がいる。ここも昨今の業績低迷と株価の安値で人員削減の噂が出ている。しかし8万人を超える社員は、様々な部門があるとは言え、一体何をしているだろうか。

続いて大きいのはUberでこちらも3万2千人を超える社員がいる。PayPalも3万人を超える。どちらもシステムを用意して、利用者をつなぐサービスだから、どうして人手が必要なのかあまり良く分からない。

Netflixは1万人強。こちらはソーシャルメディアのプラットフォームではなく、コンテンツを自社制作する部門があるはずだから、それなりの社員がいるのは想像できる。Spotifyで9000人。ここは、音楽の音源を交渉したりする部門は人手だろうが、一度契約を済ませば、その後は手間はあまりかからなさそうだ。それでも、この人数だ。そしてTwitterが7500人と、どこも大企業なのに驚く。

以前働いていた会社は、社員数が6000人、関係する外部の協力会社の社員まで数えても1万人程度で業務を行なっていた。しかし、その仕事は定型化できず、すべてを人手で一からアイディアを出して作り上げる。だから、どうしても人手は欠かせない。すぐに結論を出せるような業務ではないために、無駄とも思える工数が必要となる。

それを考えると、ソーシャルメディアのプラットフォームが典型的に、自ら何もコンテンツを生み出さないので工数は少ないはずだ。その多くの社員は何をする人たちなのだろうか。

仮にTwitterの7500人の社員が、それぞれ現行の業務に必要だとして、イーロン・マスクの買収後にそれを2000人まで削減して、運営できるのだろうか。多分運営できるようにすると言うことがポイントなのだろう。それが、イーロン・マスクの新しいTwitterの経営方針となる。

Twitterはすべての人の言論の場として重要だと言うことを彼は言っていて、トランプ元大統領のようなアカウントも復活させるようだ。だから、コンテンツの中身については一切介入せずの方針を出せば、ツイートの中身を審査するような業務を行う社員は全て必要なくなる。かなり、ドラスティックにTwitterが変わることが予想される。しかし、それは、もしかかすると創業時に戻るというとこなのかもしれない。シンプルで何もない、ただの言論の広場。

買収劇は幕切れになるが、買収後に、新たにTwitterの社内体制の再構築と言う新たな幕が開けるようだ。

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