OpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」が、アップデートを実施した。有料プランのChatGPT Plus、Team、Enterpriseのユーザーは、最新バージョンの「GPT-4 Turbo」を使用できるようになった。今回のアップデートにより、文章作成、数学、論理的推論、コーディングなどの能力が大きく向上しているそうだ。
GPT-4 Turboは、従来のChatGPTと比べ、より高度な自然言語処理能力を備えており、ユーザーとのやり取りをスムーズに行えるのが特徴だと言う。
新バージョン「gpt-4-turbo-2024-04-09」の特徴は、以下の通り。
このバージョンでは、2023年12月までの情報を学習し、知識ベースが大幅に更新されている。これにより、ChatGPTはより最新の情報に基づいて、ユーザーの質問に答えられるようになっている。しかし、まだリアルタイムの情報ではないという点がマイナスだ。この点については、ウエブ検索も同時に必要ということになる。
また、文章作成能力においても大きな改善が見られていると、OpenAIは主張している。新バージョンのChatGPTは「より直接的で簡潔、会話的な言葉遣い」になったとのこと。従来のChatGPTが冗長な表現を用いることがあったのに対し、新バージョンではよりコンパクトで的確な表現が可能になったそうだ。これは、英語ベースの話しで、日本語ではどうか分からない。確かに、ChatGPTのことば遣いは、日本語では大仰だ。
それは、さておき能力アップは間違いないようだ。OpenAIがX(旧Twitter)で公開したデータによれば、GPT-4 Turboは各種ベンチマークテストで大幅な性能向上を達成している。例えば、大学院レベルの質問応答を行う「GPQA」では、前バージョンの35%から50%近い正答率を記録。数学能力を測る「MATH」や、推論能力を評価する「DROP」でも、顕著な改善が見られている。どんどん人間の知能に追いついてきている。
今回のアップデートにより、ChatGPTはより自然で人間に近い会話が可能になるようだ。ChatGPTとのやり取りがよりスムーズで、専門的な質問や複雑な問題についても、的確で分かりやすい回答が期待できる。これが日本語ではどうかが、だんだんユーザーのレビューがでてくるだろう。
今回の能力アップを受けて、ChatGPTがより実用的になるかもしれない。例えば、カスタマーサポートやオンライン教師などの分野で、AIアシスタントとしてのChatGPTの導入が加速するかもしれない。
また、「GPT-4 Turbo」には、新たに画像理解機能が組み込まれた。これまでのテキストベースのやりとりに加えて、画像を解析し、それに関連する質問に答えることができるようになった。たとえば、ユーザーが商品の画像をアップロードし、その商品情報や類似商品を問い合わせるシナリオも可能だ。
ただし、アップデート直後のChatGPTについては、いくつか注意点もあるとの指摘もある。新しいモデルの導入により、一時的にバグや不具合が発生する可能性があるそうだ。やはり、回答内容については、まだ確認が必要で現場での活用は、もう少し先かもしれない。
ChatGPTは、大幅なアップデートを経て、より高度で使いやすいAIアシスタントへと進化を続けている。「gpt-4-turbo-2024-04-09」の登場により、ユーザーとのコミュニケーションはさらにスムーズで自然なものになるのかもしれない。この進化が続けば、様々な分野でのChatGPTの活用が期待される。