ディープフェイク画像の見分け方

by Shogo

雨の日曜日で、朝からネットも見ずにずっと本を読んでいた。夕方になって、ようやく傘をさして夕食の買い出しに出かけた。その途中でスマホを見ると印象的な写真を見かけた。歩いていたので写真を見ただけで、記事を読んでいなかった。だから、またよくあるディープフェイク画像が出回っているものと思っていた。以前もトランプ当時大統領が逮捕される瞬間と言うディープフェイク画像が出回ったことがあった。

瞬間的に見かけた、その写真は印象的なもので、顔から血を流したトランプ元大統領が拳を突き上げている。彼をシークレットサービスが取り囲んでいる。背後にはアメリカ国旗が広がり、その背後は真っ青な青空だ。やらせのディープフェイク写真にしても、てんこ盛りといった雰囲気だ。もう少し現実的な画像を作れば良いと思っていた。

戻ってからニュースを見ると、これが事実だとわかった。最初に思ったのは、これで今年の大統領選挙は結果は決まったかもしれないと言うことだ。それはさておき、あまりにも出来過ぎの写真と思ったから、ディープフェイク画像と断定したわけだが、事実はフェイクを超えてしまっている。

この事例からわかるのは、文脈や背景だけからフェイクを見分ける事は難しいと言うことだ。ディープフェイク画像の見分け方についてはいくつかアドバイスがされている。

1. 不自然な光や影

ディープフェイクでは、光の角度と影の位置に不自然さがある場合がある。通常ではありえない影ができていたりするので、光と影の違和感に注目する。

2. 顔や体の動きの不自然さ

身体や頭部の動きが固まりすぎていたり、同じ動きを繰り返していたりする。頭部と身体の動きにずれがあり、まるで貼り付けたかのような違和感がある。

3. 細部のエラー

服装の襟やボタンなど細部に不自然さやエラーがある。髪の毛のつながり方や生え方に不自然さがある。画像を拡大するとエラーが見つかることがある。

4. 画像の違和感

ディープフェイクは独特の濃厚な色合いになることがあり、違和感を感じる。実写は撮影時の光や空気の影響を受けるため、ディープフェイクとは異なる自然さがある。

この4ポイントだけで、ディープフェイクを見分けるのは難しく。やはり、最終的には信頼できるメディアを複数見ることだ。外出中に画像をみていたが、ディープフェイク画像と思っていたので、その後に確認はしていなかった。夜になって、ニューヨークタイムスを見て、ようやく事実と分かった。それにしても、よくできた写真だ。演出をしても撮るのは難しいだろう。

様々なメディアで大統領選挙への影響が議論されたり、過去の暗殺について取り上げられていた。だから、アメリカ大統領・元大統領・候補者への暗殺・未遂事件の歴史を調べてみた。結果は下記のとおりだ。

  • アンドリュー・ジャクソン大統領(民主党) – 1835年1月30日、暗殺未遂。
  • エイブラハム・リンカーン大統領(共和党) – 1865年4月14日、暗殺。
  • ジェームズ・ガーフィールド大統領(共和党) – 1881年7月2日、暗殺未遂。9月19日に死亡。
  • ウィリアム・マッキンリー大統領(共和党) – 1901年9月6日、暗殺未遂。9月14日に死亡。
  • セオドア・ルーズベルト元大統領(共和党) – 1912年10月14日、暗殺未遂。
  • フランクリン・D・ルーズベルト大統領候補(民主党) – 1933年2月15日、暗殺未遂。
  • ハリー・S・トルーマン大統領(民主党) – 1950年11月1日、暗殺未遂。
  • ジョン・F・ケネディ大統領(民主党) – 1963年11月22日、暗殺。
  • ロバート・フランシス・ケネディ大統領候補(民主党)-1968年6月5日 暗殺未遂。6月6日に死亡。
  • リチャード・ニクソン大統領(共和党) – 1974年2月22日、暗殺未遂。
  • ジェラルド・フォード大統領(共和党) – 1975年9月5日と9月22日、2度の暗殺未遂。
  • ジミー・カーター大統領候補(民主党) – 1979年5月5日、暗殺未遂。
  • ロナルド・レーガン大統領(共和党) – 1981年3月30日、暗殺未遂。
  • ビル・クリントン大統領(民主党) – 1994年10月29日と1996年9月12日、2度の暗殺未遂。
  • ジョージ・W・ブッシュ大統領(共和党) – 2005年5月10日、暗殺未遂。
  • バラク・オバマ大統領(民主党) – 2011年11月11日、暗殺未遂。
  • ドナルド・トランプ大統領(共和党) – 2016年6月18日、暗殺未遂。
  • ジョー・バイデン大統領(民主党) – 2023年8月25日、暗殺未遂。

民主党と共和党の大統領・候補者が共に暗殺や未遂事件の標的となっており、特定の政党に偏った傾向は見られない。日本でも安倍元首相の暗殺事件があったが、アメリカは銃社会だからやはり数が多い。さて、これで民主党はどうするのだろう。

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