留学の記念品が壊れた

by Shogo

32年前のアメリカ留学の記念品が壊れた。あまり使ってないとは言え、32年も持っていることの方が奇跡だった。ジョージタウンにあった店のロゴの入ったオレンジ色のバッグ。なぜか、このオレンジ色が好きで、時々使っていた。壊れたのはバックの口のチャックで、金属が劣化したのか引き手が折れた。

このバックは、ワシントンD.C.のジョージタウンにあったBritchesと言うお店のもので、多分もらったものだと思う。似たようなバックをたくさん持っているので、わざわざ買う理由は無いからだ。だから、ノベルティとして、頂いたのだと思う。

Britches Great Outdoor

このBritchesと言う店は、ジョージタウンの表通りのウィスコンシン・アベニューにあった店だ。ジョージタウンの中心部で、ポロシャツなどのカジュアルなファッションを売る店で、ここで何度か洋服を買った。

どこにでもあるGAPで買うのが嫌で、この店を贔屓にしていた。それでこのバックをもらったのだと思う。

George Town

留学が終わってから、2度、ワシントンDCに行ったが、最初の時は仕事で、ジョージタウンまで足を伸ばせなかった。2度目の時は、中国に駐在しているときの休暇で行った。友人に会うためにニューヨークに行き、帰りにワシントンD.C.から帰ってきた。その時は、時間があったので、ジョージタウンに行ったのだ。それは2008年だったから、今から13年も前だ。その時に、ジョージタウン歩いていて、Britchesがないことに気がついた。Britchesがあった場所は、やはりファッションのアバクロのお店に変わっていた。特に買い物の予定もなかったが、その場所が懐かしくて、アバクロの中に入って、シャツを1枚買ったことを覚えている。

大学があった場所は、ワシントンD.C.から北東部のカレッジパークと言う場所だった。ワシントンD.C.を取り囲む環状高速道路、ベルトウェイを西に行き、ウィスコンシンアベニューで降りて、南下するとジョージタウンに着く。ジョージタウンに行く時は、よくそのルートで行った。その理由は高速を使えるということもあるが、安全だったからだ。カレッジパークから直線距離でワシントンD.C.の中心に行くためには、ベルトウエイを使わないで、直接、南西方向に向かえば良いのだが、ワシントンD.C.の東側の地域は殺人などの犯罪が多い危険なエリアで、そのエリアを避けたかったからだ。当時、ワシントンD.C.は世界の殺人の首都と呼ばれていた。

それでも、夜中になると、より走行距離が短いそのルートで何度か、カレッジパークまで帰ったことがある。あまり気持ちのいいものではなかった。

大学があったカレッジパークは、バーが1軒と小さなモールのある小さな大学町で、あまり行く場所もない。だからジョージタウンにはよく出かけた。

ジョージタウンは、レンガ造りの建物が並ぶおしゃれな街で、バー、クラブ、レストラン、様々なお店が並んでいた。ワシントンD.C.の周りには、たくさんの巨大なモールがあるが、おしゃれな場所に行くとすればみんなジョージタウンに行くのだと思う。

Merriweather Post Pavilion

大学に行ったのはまだ30を過ぎたばかりの頃で、初めて海外に住むと言うことで全てが新しい経験だった。広大の大学のキャンパスを自転車で走っていると本当に自由な感じがした。車で 30分ほど走った場所に、メリーウェザー・ポスト・パビリオンと言う屋外コンサート場があり、夏の間はたくさんのバンドがそこに来た。まだまだ日の高い時間から行って、前座を聴きながらビールを飲んでいた。

そこでBob Dylanのコンサートにも行っている。今でも続いているネバー・エンディング・ツアーの始まりの頃で、彼以外に2人のサポートメンバーがいるミニマムの小さなバンドだった。その頃のBob Dylanは、ある意味スランプの時期だった。大学時代に好きだったHard Rainの頃のイメージを持っていたから、あまり楽しめないコンサートだったことを覚えている。

Britchesの話からBob Dylanの話に脱線してしまったが、2008年にBritchesがなくなっているのを見て、やはりアメリカは巨大資本が小さな店をつぶしていくのだなと残念な気持ちになったことを覚えている。

この記事を書くために、Britchesを調べてみると、ジョージタウンから西に 60キロ位のWarrentonと言う街にBritchesがあることを発見した。そのサイトを見ると、25年間経っての、最初の店として昨年オープンと書かれている。つまり、ジョージタウンのBritchesは、25年前の1995年頃に潰れ、2020年になって、新しい店がWarrentonに復活したということのようだ。

当時買った洋服はもう何も持っていないし、バックも壊れてしまったことだから、次にもしワシントンD.C.に行くことがあればWarrentonまで行ってBritchesで買い物してみたいものだ。

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