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今年の漢字が決まったそうだ。それは「絆」。確かに震災以降、この漢字を見ることが多かった。大変な事態で、助け合って生きていけないからということだと思う。でも、そんなことは初めから分かっていたことなのだが、当たり前のことがなかなか分からなくなってしまうものだ。
No man is an islandという言葉もあるが、人は一人では行きていけないし、実際に生きてもいない。震災以降の結婚が増えたということも、そういうことが実感できた年なのだろう。そういう意味で「絆」という漢字が選ばれたのは良いことだ。
今年の漢字は1995年から毎年12月12日に発表されているそうだが、今まではあまり関心もなく、日本漢字能力検定協会のプロモーションだと思っていたし、そう今も思っているが、今年だけは何か主張があるように感じた。
ところで12月12日は漢字の日らしいが、何か意味があるのだろうが、私の子供の頃に、ある家に12月12日と書かれた札が貼ってあって、不思議に思って尋ねると泥棒除けのまじないだということだった。意味は石川五右衛門の誕生日が12月12日なので、それが泥棒除けになるということを聞いてすごく驚いたことを思い出す。その時に、世の中には自分の創造もつかないようなことがあるのだと分かったと思う。多分、小学校の低学年くらいの頃だろうか。その時の衝撃を漢字の日から思い出した。