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京劇「貴妃酔酒」の一場面
仕事の帰りに北京飯店で行われた4つの芸術の共演に出かけた。
「昆曲」が最もなじみがないが16世紀までさかのぼる、中国で
もっとも古い演劇で日本で言えば歌舞伎のようなものだそうだ。
歌舞伎の成立よりずっと歴史はある。
4つを一度に見て思ったのは、日本と中国はやはり文化的に
そうは違わない。勿論、狂言や能と昆曲と京劇は十分に違って
はいるが、歌舞伎などとは基本的に同じ。
この4つを一度に見るのも初めてだが、昆曲、狂言、能を見るのも
初めて。日本人として恥ずかしいのだが、仕方ない。一番、
良かったのが、能。特にこの日のために演目が選ばれている
演目が「土蜘蛛」。蜘蛛が糸を出すシーンが派手で良かった。
この日残念だったのは、京劇が終わった瞬間、4分の1くらい
の人がいっせいに帰ってしまったこと。京劇の楊貴妃の役を
やった女優さんが有名で、この人、目当てだったようだ。でも
最後の「土蜘蛛」を見なかったのは損だと思う。もうひとつ
残念だったのは仕事で遅れて会場にぎりぎりに着いたので席が
後ろの方で舞台から遠かった。
こも催し物も日中国交正常化35周年と2007年日中文化・スポーツ
交流年のイベントだそうだ。