OpenAIの検索エンジン

by Shogo

検索といえば、「ググる」のGoogle 一強時代が終わりを告げるかもしれないニュースが報道されている。人工知能 (AI) 研究開発企業 OpenAI が、Google 検索に対抗する AI 搭載の検索エンジンを開発中というものだ。過去30年間近く、検索といえば、Googleに慣れているが、新しい選択肢が増えるかもしれない。

Googleは、今でこそ様々な事業を行っているが、もとは検索の会社であり、今でもそうだ。売上データは公開されていないが、2022年のAlphabetの広告収入は約2920億ドル(約39兆円)と報告されている。アナリストによれば、その7割近くが検索広告から来ている可能性が高いとされている。つまり、検索広告の年間売上は2022年で約2,000億ドル(27兆円)を上回る規模と推測されている。日本の全広告費が7兆円と少しということを考えると、目もくらむような数字だ。Googleの独占に近い検索の状況に、OpenAIがどのような検索エンジンを発表するのか注目される。

報道によると、OpenAI は 5 月 13 日、Google の開発者向けカンファレンス「Google I/O 2024」の前日に、検索の新製品を発表する予定とのことだ。OpenAI はまだ正式に発表を行っていないが、この新製品は「ChatGPT」のチャットボット機能を拡張させたもので、検索された情報に対してウェブ上から直接引用を引っ張ってくることができるようになるそうだ。

OpenAI の狙いは明らかで、検索結果の精度向上と信頼性の確保を目指している。AI による偽コンテンツ生成が問題視される昨今、正確でリアルタイムの情報提供が求められており、OpenAI はこの課題に検索エンジンで応えようとしているのだろう。

OpenAIは、 AI モデルを活用し、ユーザーの質問に対してチャット形式で答える。これまでのChatGPTは正確なリアルタイム情報を提供するのが難しかったが、今回の新機能により、ニュース記事やブログなどから情報を引用して回答を提示できるようになるようだ。

ChatGPTの登場の際から想像されたように、検索の世界では今後、AI を搭載した検索エンジン同士の熾烈な争いが繰り広げられることが予想される。OpenAI の新製品がどのような機能を備えているのか、そして Google が、同社のGeminiを使って、どのような対抗手段を講じてくるのか。検索は、AIの主戦場であることは間違いない。

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