検索の今後

by Shogo

Googleが検索サービスの一部有料化を検討しているという衝撃的な報道がしばらく前にあった。その後は、続報がないので現時点では事実関係は分からない。もし有料化されれば、Googleのビジネスモデル、そしてマーケティング活動や生活に大きな影響を与える可能性がある。

なぜGoogleは有料化を検討するのかは、報道ではいくつかの推測がされていた。大きな理由として、ChatGPTとの競争が挙げられていた。ChatGPTなどの高度な生成AIチャットボットサービスが普及すると従来の検索エンジンの利用頻度が減少する可能性があるということだ。これは、もっともな推測だ。

副次的には、Googleが、広告収入に依存するビジネスモデルから脱却し、安定的な収益の柱を確立する狙いがあるとも推測されていた。

実際に、生成AIチャットボットサービスの普及は進んでいる。先日発表されたデータによれば、日本では9%しか普及していないが、アメリカではすでに40%が使用しているという。ここでも、デジタルデバイドがあるが、その話は今日のテーマではない。

ChatGPTの登場により、オンラインでの情報検索の仕方が大きく変わってきたものと推測する。従来のキーワードベースの検索から、質問形式での検索は、知りたいことがピンポイントで分かるので手間が省ける。問題は、現時点ではハルシネーションのために、回答を信頼できないので検索結果も調べるので手間は二重だが、これは解消されてゆくだろう。

ハルシネーションが解消して、正確性が担保されると、単純な検索は使われなくなる。検索は、AIエージェントとの対話型に進化していくとの見方がされている。ユーザーの問い合わせに直接答えるだけでなく、フォローの質問や次のステップの提案もしてくれる高度なAIの登場が予想される。このような状況は単なる推測でなく、もうそこまで来ている確実な未来だ。Googleは、その未来のために検索の有料化を考えているものと思われる。検索連動型広告に依存するGoogleのビジネスモデルは崩壊するかもしれない。

そして、この状況はネットメディアのエコシステム全体への影響がある。これまで検索エンジンに大きく依存してきたウェブサイトは、トラフィックを失う可能性がある。AIエージェントが検索結果を提示してしまえば、わざわざ外部サイトにアクセスする必要がなくなるからだ。Googleも大きな影響をけるが、ネットメディアのビジネスモデルも大きな打撃を受ける。サブスクに転換できる質の高いメディアだけが生き残れるのかもしれない。

現時点のインターネットでの情報探索は、キーワードを考えることだ。これが、単純に質問ベースへと検索の形は大きく変わる。数年後には、今のGoogle検索方法が原始的に思えるときが来るのだろう。AIが私たちの代わりに質問に答えてくれる時代が来る。

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