Amazonは、今までも様々なビジネスに手を出してきている。そして、今回はテレビのハードウエアだ。Amazonのハードウエアのビジネスは、電子書籍のKindle、通常のテレビをインターネット対応にするFire TV、タブレットのFireタブレット、スマートスピーカーのEchoがあるが、これにテレビが加わる。
テレビは、もはやかつてのテレビと違い.、PC、タブレット、スマホと並んでインターネット端末だ。ここのハードウェアを握ることで、Amazon Prime VideoやAmazon PrimeMusicに加えて、新しいインターネットサービスの展開を考えているのかもしれない。日本でもアメリカでもテレビをインターネット端末として使うこと際の広告のチャンスが大きくなっている。アメリカの調査会社eMarketerによれば、インターネット対応テレビへの広告費はすでに40億ドルを超えていると言う。日本の市場規模は不明だが、テレビをインターネット端末として利用する際の広告のチャンスは数多くある。すでに、Kindleでは、広告が表示されるモデルが安く売られているように、広告を見るからテレビは安くということもあり得る。
Amazonが販売するテレビは2種類あって、価格が高い方はOmni、価格の安いシリーズは4 Seriesと呼ばれるようだ。大きさは43インチから75インチまで。価格もアメリカで400ドル程度からだ。
Amazonはすでに家庭用のインターネット接続のテレビの市場ではファイアTVで、大きな市場を持っている。これはインターネット接続機能のないテレビをWi-Fi接続とアプリのダウンロードを可能にして、インターネットテレビにする端末だ。今日本で売られているモデルは、ファイアTVスティックとファイアTV Cubeと2種類ある。どちらも、少ない出費で既存のテレビをWi-Fi対応のインターネット端末に変えることができる。我が家でもテレビを買い換える前はこれを使っていた。
すでに販売されているファイアTVと同じように、Amazonの音声入力システムのAlexaがテレビに入るだろうから、リモコンなしでテレビの操作ができると言うことに利点を見いだす人も出てくるだろう。スマートスピーカーのEchoとの連携が可能かもしれない。
圧倒的な強さを誇るAmazonであるが、今まで多くのビジネスで失敗を重ねてきている。ハードウェアではスマートフォンのFirephoneの撤退が記憶に新しい。それ以外にも様々なビジネスで試行錯誤をして、最終的には今の大成功につながっている。その意味で、テレビの発売も新しい挑戦なのだろう。