ライカが小米と提携

by Shogo

ドイツのライカと中国の小米(Xiaomi)がスマートフォンのイメージングについての提携を発表した。7月に最初の共同開発したカメラを搭載したスマートフォンが発売されると言う。

ライカは、以前はファーウェイ(Huawei)と提携関係にあった。2016年にライカが監修したカメラレンズが搭載したスマホを、ファーウェイが発売している。このファーウェイのモデルP9は、日本でも発売され、そしてさらに上位モデルであるP20 proが開発されたP20 proは、日本ではドコモから独占販売された。

しかしその後、ファーウェイが、米中の対立の中で米の安全保障の問題から制裁の対象となったために、ライカとファーウェイの提携は問題を抱えることになった。

ファーウェイとの契約がどのように解消されたのかは不明だが、2021年7月には、日本限定でライカ・ブランド初のスマホとして「ライツ フォン ワン」を発売している。この機種はソフトバンクの独占販売だった。「ライツ フォン ワン」の製造メーカーは以前よりライカ監修のカメラを搭載するスマホを発売してきたシャープで、同時期に開発していたAquos R6をベースとしている。

そして2022年に小米とのグローバルでの事業提携となった。小米は現在世界で第3位のスマホメーカーである。グローバルでの事業展開の相手としては、シャープでは力不足のために選ばれたのかもしれない。

小米は2010年に創業した新しい会社だ。当初は、格安なスマホを作っていると言う印象があった。だが、すでに大きく成長して、100カ国で事業を全国展開し、スマホだけではなくて、様々な分野のエレクトロニクス製品を販売している。

携帯にカメラを搭載した初めてのメーカーであるシャープなどたくさんの日本企業がどうしてこのような展開ができないのか残念だ。

それはさておき、2021年に日本で発売したライツ フォン ワンのようなスマホが世界展開するのだろう。

しかし個人的にはライカの名前がついていても少しも欲しくは無い。スマホと言うのは言ってみれば消耗品である。使い潰すと言うような消耗品ではなく、技術的に数年経てば前世紀の遺物のような存在になる。どんなに丁寧に使っても技術革新の波は逃れられず、新しい環境では使えなくなる可能性がある。その意味で長くても3年から4年程度の寿命しかないと考えた方が良い。ライツ フォン ワンは190,000円弱したが、これは他のスマホ考えてもはるかに高い。数年で使えなくなるスマホにこの金額は出せない。

とは言え、そのような高級品を使える富裕層は、世界にはたくさんいるために、そのような人に向けてライカブランドのスマホのニーズはある。

小米にとっても、私の持つ格安スマホのメーカーと言う印象を、ライカと提携することで、向上させられる。

ライカ自体は、カメラの分野では、高いブランド力を持つものの、従業員数は100人程度の中小企業である。このために本業のカメラ分野でも以前よりミノルタ、富士フイルム、パナソニックなどの日本のカメラメーカーと協業を行ってきている。スマホを自社開発する体力も技術もないライカが、高いブランド力をスマホで生かす戦略だ。

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