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H&Mの広告を見て映画のBlue Velvetかと思った。歌も同じで色調も同じなので、映画を思い出させる雰囲気がある。歌を歌っているのはLana Del Reyという人で調べてみると、なかなか美しいアメリカ人だ。ちょっと見ると映画を思い出すが、すぐに歌っているのがイザベラ・ロッセリーニではないと分かるので映画ではないと分かる。
その広告の話はどうでもよくて、映画のBlue Velvetは、David Lynchの出世作だ。「エレファントマン」や「デューン/砂の惑星」の監督の作品ということで初めて見たのだが、なんと暗い映画だと思った。それは色調もそうだし内容も演出も暗いということだ。明らかに低予算で作られたと分かる雰囲気が逆にカッコよかった気がした。出ている俳優もかなりすごいのだが、Kyle MacLachlanはこの映画で初めてみたのだと思う。
その後、アメリカに住み始めたころに「ツインピークス」が話題となっており、放送された翌日は、その話題で持ちきりだった。謎解きもあるが従来のテレビの演出にはないような作られ方が話題になった一つの理由だと思う。
それにしても、ビデオの監督はJohan Renckという人のようでDavid Lynchではないが、こういうのはどこまで許されるのだろうか。トリビュートという言い方もできるがパクリというかフリーライドというか、真似というか、広告を見る人は短い時間の中でDavid Lynchの映画の世界も同時に見ているので広告にあの映画を利用しているということもできる。音楽は著作権をクリアできが、多分雰囲気まで著作権はないような気もするので、David Lynchは訴えようとすればできるのだろうか。