米津玄師がバーチャルイベントに出演して大きな話題になった「フォートナイト」の新しい話。フォートナイトの運営会社のEpic Gamesがゲーム内のアイテムを公式のアプリストア外で買える機能を追加したことにより、AppleとGoogleがストアからの販売を8月14日に停止したのだ。
それでも、PC(Windows/macOS)、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switchからでも購入できるから直ぐには問題ないし、そもそもすでに全世界でユーザー登録者数3億5000万人を超えている。しかし、iOSやAndroidから買えないのは問題だろうからここからどうなるのか今後の展開に興味がある。
このAppleの対応に対して、Epic Gamesは、独占禁止法違反を理由にAppleを訴えている。同時に様々なプラットフォームを通じて、AppleのMacintoshの発売時の伝説的コマーシャルフィルム「1984」のパロディの動画を発表した。これが、同じ8月14日だからスピードに驚く。
AppleのMacintoshでは、オーウエルのディストピアのビッグブラザーに擬されていたのはIBMだが、今回のフォートナイトではAppleがビッグブラザーだ。AppleのApp Storeのアクセス制限と30%の手数料が独占禁止法違反と訴えている。このような支配的な行動や商法がビッグブラザー的だと言いたいのだろう。Appleにも言い分はあるのだろうが発表はされていない。単純にApp Storeの規約は、Appleのビジネスとして決められていて、フォートナイトはそれに反したということか。
Appleは創業期から、For the rest of usというスローガンで高圧的な権力に対抗していることを社是としてきている。パロディの元のコマーシャルもそういう主旨で作られている。リドリー・スコットが監督してスーパーボウルで1回だけ放送された伝説のコマーシャルだ。個人的には歴史上のナンバーワンのコマーシャル・フィルムだと思っている。
これのパロディとしてAppleの対応を批判するのはセンスが良いし、何よりもこの時間でパロディを制作できるテクノロジーに驚かされる。