福島の原子力発電所の状況に一喜一憂。次から次へ新しい事象が起きるので、喜は少ないので一憂一憂ということか。ともかく東北地方の救援活動や避難している人の対応なども、きっと現地で警察や自衛隊などが必死で働いているはずだが、いまだそちらに関心がいかない。ともかく目前の危機である原発の事故が安全に収束することを祈るだけだ。
地震から6日たった今朝でもまだ状況がコントロールできてはいないことは明白だ。4号機では今朝も火災が起こっているが、放射能レベルが高くて消火もままならない状況のようだ。原発周辺ではかなりの放射能が漏れたと想像できるが、関係者はきっと決死で健康上のリスクを顧みず事態の収拾に当たってくれているのだろう。良い結果になればと祈ること以外にない。
このような状況で特に原発の問題では事実が知らされているかといつも感じるが、今回は枝野官房長官の記者会見で、東京電力や政府の隠蔽はあまりないように感じるのは、彼の誠実そうなしゃべり方と説明の方法があるからだろうか。ともかく実態が時間差であるが記者会見で発表されるのは良いことだ。
それからツイッターなどを通じて、たくさんの原子力専門家が情報を提供しているからより現実に近い状況が把握できる。多少マスコミや一部の人が風評に近い、放射能への恐怖を煽る発言を繰り返しているが、冷静に実態を把握して対応して欲しい。番組はセンセーショナルな方が作りやすいから、そちらに流れやすいテレビ局のあり方は問題だ。このような状況では風評による混乱をもっとも恐れなければならない。
原発の問題が危機を脱し、現在の救助活動が一段落して、さらに避難している人への衣食住がある程度満たされた段階で考えなければいけないのは、被災地の復興だ。国民は出来る範囲内で募金をすることはもちろんだが、日本全体でこの費用をまかなう必要がある。
政治的なことではなく、感情論として書くと、東北復興税の創設も考え方としてあるだろう。その対象はこれからの議論ではあるが、法人税の減税ではなく増税とか、消費税の増税とか、富裕層への増税とか、どこかに財源を求める以外に方法はない。子供手当や道路関連の話が出ているが、より直接、国民や法人が負担する形をとっても納得できる気がする。それほどのことが起こったというように感じている。
この状況が落ち着いた段階で、国民にそのような増税を求めるのが政治家の仕事になると思われるが、それは非常に厳しい仕事になるだろう。しかし、あの映像を見た私たちは理解できるはずだ。
9/11のワールドトレードセンターに飛行機が突っ込む映像が私たちは忘れられないように、3/11の津波が街を押しつぶす映像も忘れない。だから、国民はその費用負担に反対しないはずだ。そう信じている。