Google 検索ビジネスは影響を受けず

by Shogo

昨年から金利の上昇とインフレによって、デジタル広告は大きな影響を受けて、MetaやSnapchatは広告収入を大幅に減少させている。また、Googleも昨年第4四半期では広告収入の減少を経験した。このような状況を受けて、IT各社は、大規模なレイオフに踏み切り、Googleも12,000人の社員をレイオフした。

さらに、昨年11月に公開されたChatGPTは大きな話題となり、公開から、わずか2ヶ月で1億人のユーザを達成した。これほど早く1億人ユーザーを獲得したサービはなかった。現時点でユーザ数が発表されていないが、さらに大幅に増加しているものと思われる。

ChatGPTを開発したOpen AIに大きな投資を行っている。Microsoftは自社のサービス・製品にChatGPTを組み込んだブラウザのEdgeやMicrosoft 365 copilotを3月に発表している。ChatGPTが使えるEdgeはすでに使用可能だ。

ChatGPTの人気によりMicrosoftのブラウザのEdgeは、今までのGoogle Chromeに隠れた日影の存在から表舞台に登場している。ChromeとSafariを使っている私でら、新たにEdgeを使い始めている。

ChatGPTの突然の人気は、Googleの検索ビジネスの未来と現在に大きな影響を与えるものと見られている。しかしながら、現時点2023年第一四半期の段階では、ビジネスとしては大きな影響はなかったようだ。今週、Googleの親会社のAlphabet が発表した決算では、Googleの検索エンジンからの収入は前年同期から2%増加して404億ドルとなった。あれだけ話題になり、多くの人がChatGPTを使い、さらにMicrosoft Edgeを使って検索を開始したと思われるが、ビジネスとしては、現時点では大きな影響受けてないようだ。

この要因を考えてみると2つのことが考えられる。まず一つはChatGPTが話題になっても、現時点では間違った回答なども多く、信頼性に欠けることも十分に知られているので、多くの人がお試しでChatGPTを使っても、やはり長年の習慣から本気の検索は、Googleを使うということが染み付いているということだ。習慣はなかなか変わらない。もう一つの理由はChatGPTに広告は出せないこともあるが、広告主側からも、Googleの検索連動型広告を広告活動の主要な方法として使い続けているということだ。なぜなら、他にも有効な代替がない。

しかし、影響がなかったと言うのは、短期的なことであり、長期的に見ると世界的に検索を独占してきたGoogleのその地位は脅かされている事は事実だ。それはGoogleが最も理解していることで、ChatGPTに対抗してBardというチャットボットを慌てて公開したよ。しながら、この評判はあまり良くない。

それを受けてか、Googleは発表していないが、一部の報道によれば、5月には、Googleは現行の検索エンジンに会話型AI機能を組み込むと言われている。これによりAIを活用してよりパーソナライズされた新しい検索エンジンに生まれ変わるそうだ。これが、どのようなものなのか楽しみだ。Edgeを超えることを期待したい。

また、ChatGPTの開発元のOpen AIに対抗してGoogleも、AI部門を、ロンドンにGoogleDeepMindとして統合した。ここからAIにさらに本気で取り組むようだ。

Googleも時代の変わり目を認識しているようで、決算発表でピチャイCEOは現在の今起こっている事は10年前にデスクトップからモバイルコンピューティングに移行したことと比べた。それほどのインパクがあるということのようだ。

個人的にはまだChatGPを使いこなしてはいない。たまに検索として使うだけだ。AIを組み込んだMicrosoft 365 copilot を3月に発表しているが、現時点では、いつ実装されるか分からない。信頼性に疑問が残る状況では、基幹サービスには使えないのかもしれない。これを早く使いたいと思っている。

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