最近までFacebookという会社だったMetaが、メタバースではなくて物理的なお店を出すと言う話。
この店では、Metaの物理的な商品を展示・販売するという。今のところ、この店の開店については、Meta改名以前より計画されており、まだ外部には店の候補地などは公表されていない。しかし、内部の情報ではMetaの本社があるカルフォルニア州のバーリンゲームの可能性が高いと言う。
ここで、Metaの本気度が分かる。本気であれば、もっと人が多くて、話題になるような場所、ニューヨークとか、サンフランシスコの中心部とかになる筈だ。今まで全く物理的な店舗を持たなかったMetaが初めて店を持つと言うのに、人口の少ないバーリンゲームでは、とりあえずやってみましたという感じか。
Metaは完全にインターネット上だけに存在している会社ではなく、Oculus Questと言うVRのヘッドセットやFacebook Portalと言うタブレットのような端末を販売しているメーカーでもある。だから自社の直営店やショールームがあってもおかしくはない。だが、今の所、これらは全てパートナー企業を通じて販売されている。
直販では、今までOculus Questのポップアップストアを空港やニューヨークに出店したことがある。
このところ、会社としては混乱の極みだ。だから、Metaに改名して、ブランドイメージの改善に躍起になっているようだが、店舗は以前からの計画で直接関係はないようだ。
改名の理由になっている出来事は、内部告発や裁判だ。内部告発者により社会に害になることがわかっていても、自社の利益のために積極的に策を取らなかったと厳しく指摘されている。また、司法省を含めた様々な裁判に直面している。しかし、実際のところ、このタイミングでの改名は、逃げの姿勢と見えて、全く成功していない。
また、メタバースに積極的に踏み出すと宣言しているが、その内容はまだ中身がない。実際のロードマップも何も提示されず、昔のセカンドライフの焼き直しみたいなことを言われても、全く心に響かない。
しかし、その発想自体は間違ってはいない。今は様々なインターネットの使用やコミュニケーションは、ほとんどスマートフォンで行われる。このためにFacebookはAppleとGoogleに従属するような状態だ。Appleからは、プライバシーポリシー変更で、Metaのメインビジネスの広告の効率が圧倒的に落ち、危機に瀕している。また、アプリのFacebookだけでなく、Instagram、Messenger、WhatsAppも全て AppleのAppStoreかGoogle play経由でなければアプリを配布できない。メタバースが実現し、その入り口になるものが、メガネなどに変われば、直接ユーザとつながることができる。しながら道はまだ遠い。
今のOculus Quesでは大きすぎて、値段も高すぎて、そもそも力不足だし、Ray-Banと開発している音声指示ができるメガネも、今のところできるのは写真とビデオ撮ることだけだ。
このニュースに関連して話が出ているのは、Oculus Quesは、社名をMetaに変えたことも関連して、Meta Questに、Facebook Portalは Meta Portalとなると言うことらしい。どちらも、今の所、一部の人のものだから、大きな影響もない。マーク・ザッカーバーグの苦悩は続き、ますます額が広がりそうだ。