1年の終わり

by Shogo

ラテン語の言葉などほとんど知らないが、知っているうちのひとつがAnnus horribilis(アンヌス・ホッリビリス)だ。これはエリザベス女王が、ダイアナの別居や居城の火事があった年のことを、「ひどい年」と表現した。そのラテン語だ。

2012年は個人的には、そのAnnus horribilisとなってひどいことが何度も起こった年となった。2011年は個人的だけでなく、日本全体のAnnus horribilisであり原発事故の影響は2012年にも続き、これからも当分続くAnnus horribilisの出発点だ。2011年、2012年とひどいことが続く年となってしまったが、それも今日で終わる。数字の1と3は個人的にはラッキーナンバーだから来年は個人的にも日本も世界も、少しは良くなるように期待しているがどうなることやら。

実家で形付けをして過ごすが、「アニー・ホール」のビデオを見つけたので休憩に見た。長い休憩だが、形付けは苦手だから仕方ない。 「アニー・ホール」と言えば、ウディ・アレンの名作で一番好きな作品だ。作品の主題もさることながら、ストーリーの途中で観客に語りかけたり、過去を登場人物が見られるという状況で、過去と現在が同一画面に同居したりと映画的な面白さもある。

「アニー・ホール」と言えばすぐに思い出すのは、ダイアン・キートンのファッションで、特にベージュのバギーパンツに大き目の白いシャツ、ぴったりとした多分、紺のベストに幅広のネクタイと帽子の組み合わせがすぐに思い出される。

今回、注目したシーンはロブスターのエピソードでダイアン・キートンがカメラを持ち出すが、これが多分ニコンF2のフォトミックだ。久しぶりにビデオで映画を見たので、そのにじみが古さを感じさせるが、さらに静止させてカメラを確認するのが難しかった。不鮮明ながら特長的なF2フォトミックのファインダーが何とか見ることができる。

それから、ジェフ・ゴールドブラムも登場するが、昔、ニューヨークの寿司屋のカウンターで隣に座ったことを思い出した。

ともあれ、 「アニー・ホール」はハッピーエンドではない終わり方をするが、ひどいということではなく、人生はこんな感じだよくも悪くもいろいろなことが起こり、すべてが期待通りにはならない。だからと言ってひどいことでもないということを分からせてくれたような気もする。

2013年が良い年になるように祈っておこう。多分、たいした意味はないけれど。

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