Appleが過去2年間オンラインで行っていたWWDCを、本社であるApple Campusで対面で行った。予想されていた通り、驚くような発表はなく、新製品としては、新型MacBook Airが発表された。新しいCPUのM2を搭載した、厚さ11.3ミリのMacBook Airは一層洗練されたデザインだ。出張用に使っている、古いMacBook Airを買い換えたいものだ。
それ以外では、iOS 16の一部が発表になっている。リリースの時期は今年の秋だ。
これも驚くような内容ではなく、ロック画面が色、ウィジェット、作業中の内容などを使ってカスタマイズできると言う事のようだ。カレンダーを表示して仕事用のロック画面を作るとか、何か面白いものが工夫できるようになると言う。しかし、このようなことは、すでにGoogleはAndroidのMaterial Youで行っているので、大してものでない。
それ以外ではメッセージングシステムを改良して、一度送信したテキスト編集したりできるようになる。またその際に、テキストの入力を音声で行うことをスムーズに切り替えることができるらしい。これも、あまり使わないと言うこともあるがどちらでも良いような機能だ。
少し気になるのがSaftyCheckと言う新しい機能。すでにiOSではプライバシー保護が強化されている。それが、虐待を受けている人のために考案されたもののようだ。誰が自分のパスワードへ情報を持っていることが確認できる機能が含まれている。この機能を使って、特定の人物のアクセス権を確認して、取り消すことができる。また、この機能を使って「探す」などの位置情報データ、連絡先の共有をストップできるようだ。虐待を受けていなくても、自分のプライバシーが保護されているかどうかを確認するために使える安心機能になりそうだ。これは、早く試してみたい。
Appleが、iPhoneを発売してから15年が経つ。それ以降目新しいものは登場していない。それは当然でiPhone自体が、あまり例がないほど世の中を変えるような商品だったからだ。iPhoneは昨年だけでも2億4000万台群も売れ、会社全体の利益の半分の収益をもたらしている。もちろんAppleだけではなく、我々ユーザにとってもそれまでの生活の様式を完全に変えるような商品となっている。同じようなものがそう出現するものでもない。
その意味では、Appleの今回のWWDCの発表は、発表されたものよりも、対面での開催と言う発表方法が、コロナ時代の終わりの象徴するようなイベントになっていると言うべきだろう。