EUが充電の仕様をUSB-Cに統一

by Shogo

EUは、モバイル機器やノートPCの充電器の共通化を2026年までに行うと決めた。EC域内で販売されるノートPC、電話、タブレット、電子書籍リーダー、デジタルカメラ、ヘッドセット、携帯ゲーム機、ヘッドフォン、マウス、携帯スピーカー、キーボードなど15品目が対象になる。

電話やタブレット等は2024年の秋までに仕様を変更しなければいけない。ノートPCについては、少し余裕が与えられており2026年までが期限となっている。具体的にはその共通の充電器の仕様はUSB-Cである。

EUの発表によれば、また同時に、企業は対象商品を充電器無しで販売することが義務付けられる。現在では、廃棄される未使用の充電器は年間11,000トンの廃棄物を生み出していると言う。充電器の共通化と、充電器の付属をやめることで、EU域内 27カ国の消費者は年間2億5000万ユーロの節約を行うことができると、EUは発表している。この協定は、今後、参加27カ国が承認して決定されるというプロセスがあるが、たぶん承認されるのであろう。

確かに家の中は充電器やケーブルで溢れている。しかも最近はUSB-Cに対応している充電器が多いが、Appleは現時点では、MacBookだけはUSB-Cに対応しているが、iPhoneは、ライトニングケーブルのままなので、余計にそのような状況になる。

しかもiPhoneの場合には、付属で付いてくる充電器はコンセントに近い方がUSB-Cになっており、iPhoneに差し込むほうはライトニングケーブルなので使い道に困る。これが全てUSB-Cに変わると、溢れているケーブルや充電器類が整理できるから個人的には良い決定だと思う。

ただし問題は、政府が一般に販売される技術を一方的に決めると言うことに反対だ。常に新しい技術が生まれ、今後さらに優れた充電器は発売される可能性もある。これをそのような形で規制してしまって良いものだろうか。EUの発表によれば今後ヨーロッパの標準化団体が、技術的な側面から充電器の設計を検討することになっているという。それでもやはり民間企業の活力を奪うことにならないだろうか。

Appleは、以前よりiPhoneもUSB-Cの方式に変更すると聞いていたし、今は付属のよりも性能の良い小型の充電器が販売されている。高いものではないので、付属のACアダプターを充電には使っていない。

Appleにしてもその他の企業にしてもEU向けに特別の商品を作るわけではないので、2024年以降のほとんどのモバイル機器は世界的にもUSB-Cに変更されることになる。先に書いたように、これについては賛成なのだが、政府主導がこのようなことがないかを決められると言うことについてはやや不安感を感じる。

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