フェルミのパラドックス

by Shogo

「フェルミ推定」で歴史に名前を起こしているエンリコ・フェルミは、もう一つの有名な言葉を残している。「フェルミのパラドックス」は、宇宙人が存在する可能性が高いことと、その痕跡がないことの矛盾について指摘している。

しかし、説明がつかないとされる未確認航空現象(UFO)の目撃証言は、限りなくある。

この未確認航空現象について、アメリカの国防総省や情報機関は調査を行い、近日中にその報告書が公開される予定となっているようだ。どの程度、その内容が詳細に公開されるかは現時点では不明とされている。しかし、その報告書によれば、2004年から2021年にかけて、主に米軍により報告された144の未確認航空現象を調べたもので、その多くは説明がつき、宇宙人の存在を肯定するものはないという。

ニューヨークタイムスが、この調査結果に詳しい関係者のインタビューに基づいて記事を書いている。その記事によれば、UFOのいくつかは、中国のドローンによるスパイ行為に基づくものと結論付けられているようだ。この記事の中で驚くのは、中国はアメリカから最新の戦闘機の設計図を盗んだと書かれていた。これは全く知らなかった。ただ、アメリカが一方的に言ってるだけで、本当のところはわからないのかもしれない。だが、アメリカにはCIAがあり、イギリスにはMI6があり、ロシアにはSVRがある。中国にも当然そのような対外諜報機関があるのだろう。そこが、対立するアメリカで活動を行っていることは確実なことだ。

記事によれば、アメリカ政府はUFO目撃情報を調査して、事例のいくつかは他国によるスパイ行為と言う結論を出している。ただし、これが機密情報になっていることは良く分からない。自国が他国の監視の対象になっていることを秘匿している。これでは、結果的に国民の不信感が残る気がする。何のためにそうするのだろうか。

ただ、UFOの多くは、スパイ行為によるものではなく、商業用のドローンや気象観測気球によるものだという。そうでない場合でも、観測装置の機械的な錯視のような現象とされている。

記事によれば、アメリカ政府は、これまでも未確認航空現象を宇宙人の存在と結びつくないように努力をする一方、U-2やSR -71ブラックバードのようなアメリカのスパイ機の開発を隠すために、UFOの目撃情報の噂を意図的に放置してきたと言う。これでは、ますます国民の不信感が増す。

米中対立と言うものの、実際にどういうものか、わからないかったが、知らないところでは、事実かどうかわからないが、中国がアメリカの戦闘機の設計図を盗んだとアメリカが主張していることや、中国のドローンがアメリカの軍事施設を偵察しているらしい。アメリカ政府は、この事実を公表せずに、裏で対応していることについては、アメリカの国民は不信感を持つだろう。今回の情報公開で、関係者がインタビューで答えている以上を公表するのだろうか。

トランプ大統領は、TikTokのアメリカからの追放に動いた。しかしながら、バイデン大統領によって、その話は消えたように見えていたが、実際にはTikTokの親会社の中国ByteDanceに対して、サーバーをアメリカ国内に移転するように要求しているようだ。これは、表にでている事実だが、その裏では、スパイ行為の対象になっているという事実をつかんでいるから、TikTokに対してもつよう対応をしているのだろう。

UFOの目撃情報という、テレビの暇つぶしネタのような情報の裏では、実際には国同士の対立による偵察合戦のある事はわかった。アメリカ政府の調査報告は、当然、自国が行っている偵察による未確認航空現象については触れていないために、中国やその他の国では同様の現象が確認されて、UFOの目撃情報となっているのかもしれない。

「フェルミのパラドックス」は、UFOの目撃情報のほとんどが確認されたことによって、現時点では、まだまだパラドックスのままだ。

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