Netflixがスポーツ・コンテンツに参入

by Shogo

Netflixがスポーツのライブ放送検討しており、スポーツリーグの配信権の入札に参加したと言う報道が多く流されている。これは、ウォールストリートジャーナルの記事で、その後、多くのメディアが同様のニュースを流している。これまで、ドラマ、映画やドキュメンタリーだけだったNetflixが、スポーツに踏み込むのは大きなニュースだ。

WSJによると、ヨーロッパでのATP、、男子プロテニスツアーの配信権に入札したが、権利を取れなかった。また、女子テニス協会や自転車競技のイギリスでの権利など他のイベントなども検討していると言う。

さらに、スポーツイベントの配信権だけではなく、ワールド・サーフ・リーグそのものの買収も交渉しているそうだ。

スポーツの放送権・配信権は、巨大IT企業の配信サービスが買い漁った結果、高騰している。Netflixはこれを避けるために知名度の低いスポーツ団体を買収して、Netflixのプラットフォームでプロモーションを行うことにより、その人気をかさ上げして、有料コンテンツに仕立てようと考えているのかもしれない。

定額配信サービスの市場には、Disney+、 Apple TV+ 、Amazon Prime Videoなどが激しい加入者獲得競争しており、目玉コンテンツとしてアメリカンフットボール、サッカー、大リーグ野球などの独占配信権を次々と獲得している。Netflixは以前はスポーツコンテンツを持っていなかったが、加入者獲得のためのコンテンツとしてスポーツについての検討を始めたようだ。ただし、高値づかみを避けるために、比較的マイナーなスポーツの配信権やスポーツ団体そのものの買収を検討していると言うことなのだろう。

一方で、創業以来、拒否していた広告を入れた、広告付きプランを先週より開始した。価格は日本では790円で、990円のベーシックプランと画質や解像度は同じだ。ただし広告付きプランは、コンテンツのダウンロードができない。また広告付きプランではNHKのコンテンツなど一部のコンテンツはロックが掛かって見ることができないようだ。

広告が挿入されない作品もあるようだが、この辺の詳しい事は、Netflixも説明していないのでよくわからない。

この広告付きプランとベーシックプランを比べても200円の違いで加入者が劇的に増えるかというと、そういうことではなさそうだ。価格設定が中途半端な気がする。広告の価値は、視聴者数で決まるから、もう少し思い切った価格設定で広告付きプランの加入者を増やさないと、広告主に対しても、あまり魅力的なメディアとはならない。思い切ってワンコインの500円の設定ができればよかったのかもしれない。

Netflixは最近の決算でも、世界的な加入者の減少は止まっている。広告付きプランとスポーツコンテンツで加入者をさらに増加させ、株価を回復させたいといった考えがあるだろう。だが、果たして、そううまくいくのだろうか。方針が中途半端な気がする。

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