GoogleがAIチャットボットBard発表

by Shogo

OpenAIの ChatGPTの人気と話題にせき立てられるように、IT企業各社も生成系AIのサービス分野で動きを見せた。

まずGoogleは、Bardと言う名前のチャットボット少人数のテストを行い、その後一般公開すると発表している。Bardは、詩人と言う意味で、これはこのAIチャットボットがストーリーを語ることができるからと言うことが命名の由来らしい。BardはGoogleが開発したLaMDA(Language Model for Dialogue Applications)の技術に基づいていたAIチャットボットだ。LaMDAはGoogleが長年のAI研究の末に生み出した言語モデルである。GoogleはAI研究に多額の資金と人員を投入してきている。昨年はGoogleの研究者が彼らを開発したAIが意識を持つと発表して話題になった。GooleのAIは、かなり進んだ技術のようだ。そもそも、OpenAIが利用しているTransformerのモデルはGoogleが開発したものだ。

しかし、Googleはこれを一般公開してこなかった。生成系AIはインターネットに一般掲載されている情報を事前学習して回答する。このために、インターネットにある誤情報やフェイクニュースを読み込んで間違った回答する可能性がある。このリスクを恐れてGoogleのような大企業は公開に踏み切ってくれなかった経緯があるようだ。

Metaも同様に創業者のマークザッカーバーグがAI研究に注力をして数千億円の投資をして人工知能開発してきた。その研究成果として、ChatGPT公開の2週間前にGalacticaと呼ばれるチャットボットを公開した。しかし、このチャットボットは公開されると誤情報やヘイトスピーチを広めたと非難されて、公開3日後に削除されている。Googleが恐れたような結果だった。

しかし、独立系の小さな研究所であるOpenAIはそのリスクを取って公開に踏み切り、大きな話題になった。そのOpenAIに1兆数千億程度も投資しているMicrosoftはOpenAIの生成系AIのGPT-3を組み込んだ新しい検索エンジンのBingとウェブブラウザを今週発表した。

90%以上をシェアを持つGoogleの検索に対してBingは遠く離れた2位だ。GPT-3のBingでどの程度戦えるのか。GoogleのBardに勝てるのか。モバイルや検索で出遅れたMicrosoftはAIで巻き返すのだろうか。

MicrosoftのBingの新バージョンは現時点では研究目的の限定公開の予定のために、すぐに誰もが使えるわけではない。しかし、すでに独立系の新興企業はPerplexityやYou.comなどのAIチャットボットの公開を行い、これらのサービスの数は急速に増えている。これらは、英語のみの対応だが、日本語に対応するサービスも出てくるだろう。また、iPhoneのApp Storeで検索してみてもGPTと名前がついたアプリは数多くある。GPTと名前がついていれば、なんでも売れるようだ。

去年のメタバース祭に続いて、今年はAI祭りに突入している。最終的な勝者は、ChatGPTなのか、Bardなのか。ユーザとしては様々なサービスを使えて無料で使えて面白いと言えば面白い。個人的には月額20ドルであればちChatGPTの契約をしたいと考えている。ただし現時点では日本でのサービス開始は未定だ。

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