AIエージェントによる経営判断

by Shogo

ガートナーが発表したAIエージェントの予測には驚いた。生成AIがエージェント化して多くのことが変わると思っていたが、この調査・予測は予想以上だ。ガートナーが発表した「Data & Analytics Predictions」レポートによると、2027年までに企業の意思決定の半数がAIエージェントによって完全に自動化されるか、少なくともその支援を受けるようになると予測されている。

AIエージェントとは、単にメールを送ってくれたり、飛行機の予約をしてくれるだけではないようだ。

AIエージェントは、生成AIやチャットボットとは根本的に異なる特徴を持っている。従来の生成AIが人間からの指示があるたびに反応するだけであったのに対し、AIエージェントは目標が設定されると、必要な情報収集、分析、実行ステップを自分で判断し、人間が都度指示を出さなくても作業を進められる。

ガートナーは、AIエージェントを「デジタルおよびリアルの環境で状況を知覚し、意思決定を下し、アクションを起こし、目的を達成するためにAI技法を適用する自律的または半自律的なソフトウェア」と定義している。つまり、継続的なタスク管理能力があるAIエージェントは、従来の生成AIが単発の質問応答に特化していたのに対し、AIエージェントは設定された目標を記憶し、時間をかけて複数のステップを自律的に実行し続けることができるということだ。

ガートナーのレポートによると、今後2年間で企業の意思決定の半数がAIエージェントによって完全に自動化されるか、少なくともその支援を受けるようになるという。この予測は、単なる日常的な業務決定にとどまらず、より複雑で戦略的な判断にまで及んでいる。

意思決定の50%が、AIエージェントに

ガートナーは、2027年までにビジネスの意思決定の50%が、AIエージェントによって行われる、または自動化されるようになると予測している。AIエージェントは、人間の知識と経験を補完することで意思決定をサポートし、多様なソースからのデータの分析や取得する際の複雑さを自動化、管理し、個別の意思決定に合わせてそのプロセスを調整する。

さらに、このレポートで注目すべきは、2029年までに世界の役員会の約10%が重要な経営判断を下す際にAIの支援を活用するようになるという予測である。これは、AIが単なる業務効率化ツールから、企業の戦略的意思決定を支える重要な要素へと進化することを意味している。

というような予測があるが、日本国内特有の商習慣や文化的なニュアンスをAIがどの程度に決定をサポートできるか不明だ。さらには、日本企業の保守性を考えると、意思決定をAIに委ねたり、AIを利用するとも思えない。そのようなことも考えると、AIを企業の意思決定で使われるというガートナーのレポートは日本市場には当てはまれないとも思われる。

と言いながら世界では、AIエージェントによる意思決定支援は、現在進行形の現実となっている。日本企業がこの変革の波に乗り遅れないためには、今すぐ行動を開始し、継続的な学習と適応を続けることが求められている。もちろん、過度なAI依存は避けるべきだが、効率化には役立つはずだ。

You may also like

Leave a Comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!