世の中では事実だと信じられていることが、ある日、突然変わることが多い。もちろん、それには理由がある。それは、人類は、まだ様々な問題を解決したわけではないからだ。感染症を考えればよく分かる。
もう10年以上前になるが、健康診断で中性脂肪やコレステロールのために、すべての種類の卵を食べないようにと医者から言われた。鶏の卵から魚の卵まで全てである。そのために、長い間、いくらも食べなかった。
その頃は、卵はコレステロール値が高いので、毎日食べない方が良いと言う話があった。その後いつの間にか卵とコレステロールの関係については研究が進み、今は卵の制限をしなくても良いと言うことになっている。このように健康についての様々な説も大きく変わる。これは研究が進んで新たな事実が発見されるからだろう。
今朝、卵についての記事を読んだ。ウクライナでの戦争などのい理由で卵の値段が上がっていると言う記事もあったが、もう一つは卵の健康に関する説の変遷だ。
この記事によれば60年代から70年代はコレステロールの高い食品は、血液中のコレステロールの量を高めると考えられていたようだ。その結果、血管の壁にプラークができて心血管疾患などの病気を起こすと考えられていた。卵黄1個には200ミリグラムのコレステロールが含まれており、これは他の食品よりもはるかに高い値だ。このためにアメリカ心臓学会は1968年に週に3個以上の卵を摂取しないように推奨した。
しかし、研究が進みコレステロールの多い食品を食べてもコレステロールを増加させると言う事は実証されなかった。今は、むしろコレステロールの多い食品よりも、飽和脂肪酸が血管に害を与えられると考えている。結果として、2015年以降は、卵の摂取は制限をせずに、むしろタンパク質が豊富な栄養源として推奨されている。
卵にはタンパク質以外にもビタミンB、E、Dを多く含み、飽和脂肪が少ない健康食品であると言うことになって、むしろ食べることを推奨されている。
しかし、それでも、大量に卵を食べればいいのかというとそうでもなくて、数が多くなると心臓血管疾患のリスクがあるそうだ。1日1個程度が安全だと言う。
卵は、普通は毎朝食べている。たまに昼夜の食事の際に卵も含まれるケースもあり、1日2個以上食べていることがある。だが、これは毎日のことではないので、その程度で問題がないんだろうと勝手に考えている。果たしてそうだろうか。先に書いたように健康についてのこのような推奨は時々変わると考えた方が良い。いずれにせよ、同じものを大量に食べるのは良くないと言うのは、何にでも当てはまる結論だろう。これだけは、何があっても変わらない説だ。