「アプリ」と「app」

by Shogo

我々は毎日アプリを1日に何十回も何百回も使っている。まるでアプリを使うために生きているような感じさえする。そのアプリの収益を生むカテゴリー別で62%がゲームに由来すると言う記事を読んだ。という事は、ゲームを全くしない私などはアプリの経済への貢献は非常に少ないと言うことになる。ゲームに続くカテゴリーは、ソーシャルメディアが10%で、それ以外のエンターテイメントなどのカテゴリーは遥かに小さい。アプリは様々あるが、ゲームが多く使われているということのようだ。

その「アプリ」と言う言葉だが、知らないうちに生活に入ってきた。最初は違和感を感じた。スマートフォンが「スマフォ」ではなく「スマホ」になったように、アプリケーションをなぜ「アプリ」と呼ぶのかよくわからなかった。

ソフトウェアの世界ではでは昔からOSなどのシステム・ソフトウェアと、何かのタスクを実行するアプリケーション・ソフトウェアがあった。一般的にはアプリケーションと呼んでいたソフトウエアが、知らないうちにアプリになった。

英語ではアプリケーションがappと略されている。しかし、「app」と「アプリ」の違いはどこからきたのだろうか。

英語のappは、AppleがApp Storeを開始した際にアプリケーションを省略したものと言われている。そのappを日本語にする際に、「アップ」ではアップとダウンのアップになってしまうので、知恵のある人が「アプリ」と読み替えたのだろう。スマートフォンをスマフォと略したら、間が抜けているようだから、スマホとしたのと同じで、言葉の感覚が鋭い人がいるものだ。

しかも、当初は、「モバイルアプリ」としてスマホでのアプリのことを呼んでいた。それが、今ではPCでもアプリと呼ぶので、広く一般にタスク実行のソフトウェアのことをアプリと呼ぶようになったと言っていいのかもしれない。これらの言葉を作った人のおかげで、われわれは今やスマホとアプリに囲まれて生活している。

そのアプリの経済規模は2022年の数字で、4310億ドル、つまり約60兆円にもなる。この内訳は2210億ドルが広告由来だ。半分と少しと言うことだ。そしてアプリ経由の購入が2050億ドル。音楽等のサブスクはアプリ内課金でこちらに分類される。

有料のアプリは53億ドルと、ごくわずかだ。確かにアプリ内課金のアプリのダウンロードはすることがあっても、有料のアプリをダウンロードをする事は少ない。音楽等のサブスクしても、有料のアプリのダウンロードには二の足を踏む。アプリは一般的には無料と考えているからなのか。自分で、有料でもダウンロードしているのは、今考えてみるとカメラアプリとスケジューラー以外に思いつかない。インターネットが全て無料と感じるように、一度染み付いた感覚はなかなか抜けない。

そして、今や、乱雑なPCのデスクトップのようにスマホの画面には、使わないアプリが山のように並ぶ。タダだからと、ダウンロードしてしまうからだ。

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