ChatGPTが引き続きメディアを席巻している。それだけのインパクがあったことは事実だ。ある評論家は産業革命に匹敵すると言った。同感だ。
そして、新しいバージョンのGTP-4が3月14日にリリースされた。当初のGTP-3よりさらに多くのデータを読み込んで、正確な反応返すことができるようになっていると言う。ChatGPTのサイトを見ると、GTP-4について3つの変更点が記されている。①高度な推論、②複雑な命令に対応、③よりクリエイティブになっていると言う。現時点では有料のChatGPT Plusの契約者のみに提供されている。
Microsoftなどから多額の投資が行われているために、さらに研究が進み、多くのデータを読み込んでChatGPTは日々進化しているだろう。
すでに多くの企業がChatGPTを組み込み始めた。多額の出資を行っているMicrosoftはBingやTeamsを始めとする様々なサービス、ソフトウェアにChatGPTを組み込んでいる。Microsoft officeのChatGPT対応版の発表もまじかだ。しかし、投資を行っていない企業でも、オープンAIがAPIを公開しているので、、ChatGPTをサービスに利用できるようになっている。MicrosoftのBingを使わなくても、今まで使っているGoogle Chromeも機能拡張することによって、検索画面でChatGPTを呼び出すことができるようになった。考え事をしながらの複雑な調べ物をするときには大変便利だ。
当然ながら、AIはオープンAIやMicrosoftの専売特許ではなく、GoogleやMetaも今までの研究成果をサービスに活用し始めている。今までもAIはレベルの差こそあれ多くのサービスやシステムで使われている。そう告知してこなかっただけだ。それが、今後はAIを積極的に宣伝することになるのだろう。
アメリカのChatGPTに対抗して、中国の百度もErnie botと呼ばれるシステムを発表した。しかし、ChatGPTのレベルに追いつくにはまだ時間がかかることを自ら認めていた。中国ではインターネットの規制があるから、全てのデータを読み込んで活用するということは初めから無理だとわかっているはずだが。
ChatGPTが大きな話題になったことにより今後は様々なシステムにAIが組み込まれる。簡単な事務作業については、システムで置き換わってゆく。人間に問われるのはシステムでできないことをできるかどうかだ。自分も含めて仕事で行ってきたことのかなりの部分が、簡単な事務作業である事は間違いない。
PowerPoint 1つを作るについても、基本的なポイントと要件を指示して、AIに行わせることができれば、その作業量は何十分の1にもなることは確実だ。現時点では、GPT-4だが、これのバージョンが上がるにつれてますますできることが増えていくだろう。期待が高まるとともに、その結果として何が起こるかについては多少不安になる。