Threadsの普及スピード

by Shogo

Threadsの公開後、数日経って、そのダウンロード数の多さを、多くのメディアが報道している。公開後の2日間で7,000万人がダウンロードしたそうだ。これは、記録的なダウンロード数で、現時点までで最も速く成長したソーシャルメディアとして認定された。

Threadsに広告は、まだ入っていないが、Metaは広告主に対してもThreadsのプレゼンテーションを開始しているようだ。Metaは広告モデルの会社であり、早晩Threadsに広告が入ることが予想される。MetaがTikTokを真似したReelsを開始した時も、SnapchatのコピーであるStoriesの時もすぐに広告を入れるようになった。

Metaは、広告主に安心感を与えるような対策をThreadsに取り入れていることを発表している。Twitterで広告主が懸念しているようなヘイトスピーチや差別発言などを含むような投稿と同時に掲載される問題については、当初から対応している。すでに報道されているように、投稿が警告文で隠されていたり、特定の問題のあるインフルエンサーについては、フォローする際に、警告文が現れると言うような形で内容のコントロールを行っている。Instagramと同じコミュニティーガイドラインを適用し、投稿について今後も確認を進めていくことを明確に発表しているので、広告主を呼び込む準備はしている。

一方、TwitterもCEOが変わって広告主に安心を与えるような対策を行い始めている。そして、表現の自由と透明性を尊重しつつ、ユーザーの信頼を得るとするポリシーを発表したばかりだ。ここで興味深いのは、リーチではないと明確に宣言している点だ。認証アカウントを中心にして、匿名アカウントが減少しても構わないというスタンスを示している。近い将来のユーザー数の減少が見込まれても、安全なコミュニティを作るという宣言のようだ。

MetaがThreads公開前から着々と準備していたので、Instagramにアカウントを持つ、多くの企業やインフルエンサーが続々とThreadsの利用を開始している。彼らが利用を開始すると、そのフォロワーを連れて行く。例えばNetflixはInstagramで120万人のフォロワーを持っている。この120万人が、そのままThreadsの利用を開始する可能性がある。他の多くのInstagramの企業・インフルエンサーにも同様のことが起こるだろう。

このThreadsの大騒ぎは、ChatGPTの話題を奪ってしまったようだ。ChatGPTの方は、今では成長率が頭打ちになっており、爆発的にさらに普及が進むかとれたが、そうでもないようだ。ここが、業務用のツールとエンターテイメント・アプリの違いだ。

ChatGPTは、昨年11月にリリースから5日間で100万人のユーザを獲得した。これは、その時点では新記録だった。これに対して、Threadsが100万人を達成したのはたった1時間。

100万人ユーザー獲得の早い順番で見ると、2位がChatGPTの5日で、3位がInstagramの2ヶ月半、4位がSpotifyの5ヶ月、6位がDropboxの7ヶ月、7位がFacebookの10ヵ月、8位がFoursquareの13ヶ月、9位がTwitterの2年、10位がairbnbの2年半、11位がNetflixが3年半だ。

Threadsの普及の早さには3つの理由が考えられる。Instagramに登録している人がそのまま利用する簡単さと、その地続きのような安心感がまず考えられる。2番目は、すでにTwitterと言うモデルがあり、利用方法や内容を多くの人が熟知していること、3番目にはTwitterへの不満が溜まっていたことがあげられる。

Threadsは分散型のシステムを採用しており、Mastodonなどとの連携も可能なようだ。だが、実際の運用がまだわからないので連携するかどうかは分からない。これも含めて、Twitterとの戦いはこの数ヶ月で結果がわかるだろう。特にTwitterは数を追わないと宣言しているので、ユーザー数で並ぶ日は意外と早いかもしれない。

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