Instagramは、表示方法を大幅に変更する可能性のある実験を行っているようだ。この変更は、従来の正方形のグリッドレイアウトを縦長の長方形に変更するもので、現在少数のアカウントでテストされている。この動きは、スマホで最も一般的なアップロード形式に対応するためのものだ。
Instagramは、自社のストーリー投稿でこの変更について言及している。それによれば、投稿の多くが「4対3の写真や9対16の動画」であることを指摘し、それを正方形にトリミングするのは「非常に厳しい」と述べている。Instagramの正方形の表示は、かつては正方形の写真しかアップロードできなかった時代に由来しているが、スマホとソーシャルメディアの進化に伴い、現在ではより多様な形式が求められてるからだろう。
この変更は、これまで正方形のレイアウトに合わせて投稿を慎重に作り上げてきたユーザーにとっては不便を感じるかもしれない。しかし、Instagramは「今日のコンテンツにより良い形で対応したい」と述べ、ユーザーのニーズに応える姿勢を示している。
もしこの新しいレイアウトが正式に導入されると、ユーザーは、スマホなどで作成したオリジナルの形でコンテンツをアプリ上に表示できるようになる。これにより、現在のレイアウトに合わせてトリミングする必要がなくなり、品質やインパクトが損なわれることも減少する。モバイルコンテンツは他の多くのアプリでも縦長が主流となっており、このトレンドに合わせた動きといる。
この実験はまだテスト段階にあるが、Instagramが縦型に変更される可能性は高いと見る。しかし、長年にわたり正方形のレイアウトに合わせてきたユーザーの反応を注意深く観察すること、最終的な結論が出るのだろう。
他のメディアプラットフォームの動向
他のメディアプラットフォームでも、Instagramと同様に表示形式の変更が行われている例がある。特に、縦型コンテンツの増加に伴い、いくつかのプラットフォームが表示形式を調整している。
- TikTok: TikTokは短尺の縦型動画を中心としたプラットフォームであり、縦型コンテンツの流行を牽引している。TikTokの成功により、他のプラットフォームも縦型コンテンツを取り入れる動きが見られる。
- YouTube: YouTubeも縦型動画に対応するために「YouTube Shorts」という機能を導入した。これはTikTokのフォーマットに似た短尺の縦型動画で、ユーザーがスマートフォンで簡単に視聴できるように設計されている。
- Facebook: Facebookもまた、縦型動画の表示を強化している。特にモバイルデバイスでの視聴を意識したレイアウト変更が行われており、ユーザーが縦型コンテンツをより快適に楽しめるような変更が行われている。
これらのプラットフォームの動きは、スマートフォンの普及と縦型コンテンツの視聴が一般化していることに対応したものだ。古い人間の私などは、写真といえば横型が普通で縦型は特殊という感覚があるが、スマホ時代では逆だ。だからInstagramの表示変更もこのトレンドの一環として捉えることができる。そして、すべてがスマホに合わせて動くという動きに贖えるビジネスはないと思われるため、Instagramも表示形式を変更する可能性が高いだろう。