2024年のInstagram動向

by Shogo

Instagramは、2024年に月間アクティブユーザー数が20億人を突破し、FacebookとYouTubeに次ぐ第3位のソーシャルメディアプラットフォームとしての地位を確立した。この成長は、パンデミックを契機とした急激な利用者増加が基盤となっている。

パンデミック初期の2020年には、前年比23.45%という記録的な成長率を達成し、初めて10億人のユーザー数を突破した。その後、成長率は2021年に13.26%、2022年に2.62%まで減速したものの、2023年には6.86%に回復し、2024年は5.70%と安定的な成長を維持している。

Instagramの新機能

2024年は、ユーザーエクスペリエンスとクリエイターサポートの強化を目的とした多くの新機能と更新が導入された。

メッセージング関連の強化

  • DM編集機能;送信後15分以内であればメッセージを編集可能にする機能が追加され、ユーザー間のコミュニケーションの柔軟性が向上。
  • チャットのピン留め:重要な会話を固定できる機能が追加され、利便性が高まった。
  • ナビゲーションバーの改善:メッセージアイコンがナビゲーションバーの中央に移動されるテストが行われ、アクセス性を重視した改良が進行中。

コンテンツ作成機能の進化

  • カルーセル投稿の拡張:一度の投稿に最大20枚の画像や動画を追加できるようになり、クリエイターやブランドが多様な表現を行いやすくなった。
  • ストーリーへのコメント機能:視聴者がストーリーに直接コメントできるようになり、エンゲージメントの機会が拡大。
  • 背景置換機能「Backdrop Sticker」:AIを活用した背景置換ツールが導入され、クリエイティブな投稿が簡単に可能になった。
  • Reels形式へのビデオ統一:すべてのビデオ投稿がReels形式に統一され、動画のエンゲージメント向上とアルゴリズムによる推奨が促進されている。

エンゲージメント機能強化

Instagramは、エンゲージメント指標の重視し、フォロワー数よりも視聴回数や「いいね」数が重要であるとしている。また、新たに導入される「Super Like」機能は、1日1回の限定的な「特別なリアクション」として、エンゲージメントの活性化が期待されている。この他、投稿のシェア数がリーチを左右する重要な要因とされ、ユーザーが積極的にコンテンツを共有する仕組みが強化されつつある。これが、日本語ではなんとなるのだろうか。「スーパーいいね」ではなんとなく間が抜ける。

アルゴリズムの変更

Instagramは2024年にアルゴリズムを刷新し、小規模クリエイターのリーチ拡大とオリジナルコンテンツの優先表示に重点を置くようになった。小規模クリエイター育成でコンテンツの量の拡大を測っているのだろう。具体的には、リポストコンテンツにはラベルが付与され、オリジナルコンテンツとの差別化が図られている。また、コンテンツ集約による情報がレコメンドから除外され、個々のクリエイターの独自性が重視されるようになっている。この変更により、インフルエンサーやクリエイターがより多くのオーディエンスにリーチしやすくなると期待されている。

ユーザー属性と地域分布

2024年におけるInstagramのユーザー属性には以下のような特徴がある。

  • 性別比率:男性が50.6%、女性が49.4%とほぼ均等。
  • 年齢層:18-34歳のユーザーが全体の62.3%を占め、45歳以下が85%を構成。

すでに、初期の若い女性がターゲットとではなく、男女比は均等になっている。だが、Facebookより年齢層が若年寄りになっている。

2028年までには17億人以上のユーザー数

Instagramは特に若年層に支持されていることから、広告主にとっても重要なプラットフォームとなっている。また、アジア太平洋地域のユーザー数が全体の40%を占める見込みがあり、2028年までにはアジア太平洋地域だけで17億人以上のユーザー数に達すると予測されている。特にインドや東南アジア諸国での成長が顕著であり、今後もユーザー基盤の拡大が見込まれている。

このように、Instagramは、2024年を通じてエンゲージメントやユーザーエクスペリエンスの向上を図る一方で、クリエイターに対するサポートとオリジナリティ重視の方針を強化し続けている。コロナ禍以降、デジタルの役割がより重要になり、Instagramはユーザーの日常に欠かせないプラットフォームとなった。学生アンケートでも、毎年ほぼ全員が投稿はしないと答えるケースは多いが、Instagramのユーザーだと答えている。今後も新機能やアルゴリズムの改良により、魅力がさらに高まり、ユーザー数の拡大が期待される。広告メディアとしての重要性はさらに高まるだろう。

You may also like

Leave a Comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!