Appleのスマートグラス

by Shogo

Appleが「スマートグラス」を開発しているというニュースが流れている。Appleは、Vision ProというAR/VRヘッドセットを発売したが、価格が高く(約60万円)一般消費者には手が届きにくいため、新たなウェアラブルデバイスとしてスマートグラスの開発に着手しているようだ。このプロジェクトは「Atlas」と呼ばれ、内部のフィードバック収集を通じて、既存のスマートグラス市場のニーズを収集しているという。

この新デバイスは、「Vision Pro」の技術的な成功と課題を踏まえて開発されており、特に一般消費者向けのスマートデバイスとして普及を目指す製品だ。Vision Proは高すぎることとやや重い設計から、現時点では市場に広く浸透するには至っていない。この反省から、Appleはより手頃な価格と装着の快適さを備えたスマートグラスの可能性を模索しているのだそうだ。

Appleは、従業員を対象にした調査で、Appleの「製品システム品質チーム」が主導して行われており、主にスマートグラスに対する実用性、装着感、視覚インターフェースの改良点などを評価しているという。次の段階では、Appleは一般消費者向けのテストを行うようだ

スマートグラス市場は、現在Meta(旧Facebook)などが先行している分野であり、MetaはRay-Banと提携し、すでにスマートグラス製品を市場に展開している。MetaのRay-Ban Smart Glassesは、視覚情報の表示、AIアシスタント機能、音声通話などの機能を搭載し、299ドルと手頃な価格で広く消費者に受け入れられている。Ray-Ban Smart Glassesは欧州・中東・アフリカの60%のRay-Ban店舗で最も売れている製品だそうだ。Appleがこの分野に参入することで、競争が激化し、スマートグラス市場がさらに拡大する事が予想される。

報道によれば、Appleは競争戦略として、以下の点に注力すると考えらていると報じられている。

  • デザインと使いやすさ:Appleのスマートグラスは、AirPodsのようにファッション性と実用性を兼ね備えたデザインが期待され、直感的な操作性を重視することで、幅広い層にアピールする。
  • プライバシー保護機能:近年のプライバシーへの懸念から、Appleはユーザーデータ保護を強化する姿勢を見せており、他社との差別化要因としても活用できる。
  • Appleエコシステムとの連携:iPhoneやApple Watchなどとシームレスに連携することで、ユーザーが複数のApple製品を統合的に活用できる利便性が大きな魅力となる 。

Atlasのスマートグラスが実現すれば、日常生活の中で、より直感的なデジタル利用ができると考えられている。例えば、ARを用いた視覚情報のリアルタイム表示により、商品価格の比較やナビゲーションなどが視界に直接表示され、購買行動や情報収集が容易になる。また、AIアシスタントやARを活用して、医療やフィットネス分野での応用も期待され、これにより健康管理や遠隔医療サポートが進む可能性もある。

Appleの戦略は、既存デバイスとテクノロジーの進化を生かして、スマートグラスをファッション性と実用性を両立させた新しい形で提供することだろう。こうしたアプローチは、Appleのエコシステムと統合して、他社との差別化を図る重要な要素になると考えられる。MetaのRay-Ban Smart Glassesも少し検討したこともあり、Appleが出すなら考えても良いと思っている。当然、同程度の値段ならだ。

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