Twitterが停滞していると株主から責められている。2017年に,日本語・韓国語・中国語以外は、書ける文字数を倍の280文字にしたこと以外に、新しいことを何も始めていないという非難だ。
4%の株を買い集めて第一位株主になったヘッジファンドのElliott Managementは昨年3月にCEOの解任を求めたりもした。理由は、Twitterの新しい環境への対応が遅れているからということだった。
確かに、SNSのTwitter’は、2006年創業の老舗で、一日のアクティブユーザーは、1億9,200万人だが、その伸びは停滞している。新興のSnapchat は、2億6,500万人に達しているし、 ユーザー数を発表していないTikTokも昨年の秋の段階で5,000万人のユーザーがいる。たった11ヶ月しかサービスを行っていない Clubhouseはすでに1,000万人を超えている。
株主から急き立てられるようにして、Twitter は、最近になって、新しいサービスをテストを始めたり、構想の発表を行っている。そして3年以内に一日のアクティブユーザーを 64 %増加の3億1,500万人にし、利益を倍増させるという発表を行った。
ユーザー増加と利益追求のために、いくつか新しいサービスをテストし始めてた。それは、Clubhouse(クラブハウス)のサービスに類似した音声専用のチャットルームの「Space」と、Instagramの24時間で消えるStoriesと同様の「fleets」、新しいコミュニティ・サービスの「Super Follows」がある。
Super Followsでは、ユーザーは有料あるいは無料で、特定のツイートやニュースレターをフォローできる。有料にもできるので、Twitterで稼げるというユーザーも出てくるだろう。マネタイズできるとすれば、本気でツイートするユーザーが登場して、Twitterが活性化する。日本のNoteで記事を販売する感覚だろうか。
インターネットユーザーは移り気だから、新しいものにどんどん移ってゆく。そして、一部の人が使わなくなると、逆ネットワーク効果が働き、つながりを持つ人がいなくなる。それでネットワークの魅力は急激に減少する。結果として、無人のネットワークが出来上がる。これが、Twitterの危機意識だろう。しばらく、老舗の挑戦を見ていったほうが良いだろう。