ポッドキャスティングが活況

by Shogo

音声ソーシャルメディアのClubhouseの急速な普及によって、音声のエンターテイメントに注目が集まっている。

音声は、人類が文字を持つ前から、コミュニケーションに頼ってきた身近なメディアだ。そういう意味で、非常に我々の本能に最も近いメディアとも言える。しかも、文字を書いたり、撮影するよりも非常に簡単に制作できる。コミュニケーションの方法としては、優れている。

古くから、音声によるメディアとしてはラジオがあったが(101年前から)、インターネットと結びついたポッドキャスティングという音声のストリーミングサービスが流行している。ポッドキャスティングという言葉が生まれたのは、2005年にAppleのiTunesがiPod用に音声番組のアグリゲーターを開始した時だ。それから、すでに長い時間が立ち、ブロードバンド化により、ダウンロードではなくストリーミングサービスが一般化した。

そんな状況を反映して、ポッドキャスティングの音声ドラマが話題になっている。1つはUnwanted。脱獄犯を賞金目当てで追う2人のコメディー。もう一つは、デミ・ムーアが出演しているDirty Diana。どちらもQCode Mediaの制作だ。Dirty Dianaは注目されて、やはりデミ・ムーアが主演で、Amazonがテレビドラマドラマ化することになった。

QCode Mediaようにポッドキャスティングの番組を制作する市場に、参入が相次いでいる。

Warner Bros.はSpotifyのためにDCコミックのキャラクターを登場させるポッドキャスティングの番組を制作しているし、Marvelも、SiriusXMのために、マーベル・コミックスのキャラクターの番組を制作している。また、大手だけではなくて、たくさんの独立系のポッドキャスティングの制作会社も誕生して、音声によるエンターテイメントはますます活気を見せている。

音声番組を配信するプラットホームもたくさんあり、Spotify、Amazon, Apple, SiriusXM衛星ラジオ、iHeart Mediaなどが、多くの音声番組を提供している。SiriusXMは衛星ラジオの会社だが、PandoraとStitcherと言う2つのストリーミングサービスの会社も所有している。音声メディアの市場の価値を評価して、買収を行ったのだ。昨年買収したStitcherに対しては、2億6,500万ドル支払っている。日本円で300億円ほどの価値があるというのが驚きだ。AmazonもPodcastサービスのWonderyの買収に、3億ドルを支払っている。

iHeart Mediaは、以前はClear Channel言われていた全米のラジオ局を束ねる会社だ。現在でも850ものラジオ局を所有している。ここも、インターネットでの音声ストリーミングサービスを開始している。

ポッドキャスティングと言うと、トークショーなどのイメージが強いが、最近は上記のようなドラマが増えている。昨年アメリカで行われた調査によると1億400万人のアメリカ人が、ポッドキャスティングを聞いていると言うことだ。そこではたくさんの人気番組が生まれ、Dirty Dianaのようにテレビドラマ化されると言う事が起こってきている。

電波メディアでも、テレビが登場するまではラジオが中心で、ドラマだけではなく、トークショーや討論会など様々な形式の番組があった、音声のエンターテイメントは、車の運転なども含めて、「ながら」で楽しめるので、今後もなくなる事はないと考えられる。

Spotify によれば、全世界の3億4,500万人の契約者のうち、25%の人が音声番組を聴いている。

日本でも、AuDee  himalaya(ヒマラヤ) Voicy(ボイシー)が配信サービスを行っている。また、 読む本のaudiobook.jp、Note, Flierなども音声番組のダウンロード配信を行っている。

ストリーミングサービスが誕生したことで、このラジオ番組の形式が再び注目を集め、音声のエンタメテイメントが違う形で復活してきた。Spotifyのようなプラットフォームにとっても、音楽だけではなく様々な形式のエンターテイメントを提供することにより、幅広いユーザを獲得することができるから、ますます音声による番組のニーズは高まると考えられる。

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