YouTube が、ストリーミングのショッピングビデオイベントを開始すると言うことを書いたばかりだ。だが、他のメディアも従来の広告モデルに加えて、商品販売の機能を強化している。これは、メディア業界全体の流れになってゆくと考えて良いだろう。
NBCユニバーサルは、すでに買い物ができるテレビ番組を放送している。そして、先週新しくアナウンスしたのは、ライブストリーミングのショッピング番組とA R技術を使ったオンラインストアだ。テレビ放送だけでなく、映像配信サービスの方でも、商品販売を始める。
ディスカバリーも、その映像配信サービスの中で、直接買い物ができる広告をすでに実施しているが、今度はテレビ番組から買い物できるようにする。広告の中にQRコードを入れてそのQRコードを読み込んで買い物ができるサイトに誘導する仕組みだ。ローテクといえば、ローテクだが、テレビではこれしか方法はない。
いよいよ、テレビはエンタテイメント付きのAmazon化してきた。
コンテンツを見て、そこから商品のサイトでショッピングをすると言うインターネットでは当たり前のことが、テレビでも実現しようとしている。これは従来の広告では、メディアの役割はコミュニケーションの部分だけだったのが、大きくその枠を広げたことになる。
テレビ放送は、一方通行で上り回線を持たなかったから、コミュニケーションだけ行っていたが、スマホと連動させることにより双方向が実現したわけだ。今後は、例えばドラマなどで出演者が来ている洋服は、全て購入可能などと言うような形式での販売も行われるのかもしれない。
ディスカバリーはドキュメンタリーのディスカバリー・チャンネルやアニマル・プラネットなどのケーブルチャンネルを運営する会社だが、今年AT&Tの保有するワーナーメディアと合併する計画を発表している。この計画が承認されれば、会社名は、「ワーナー・ブラザース・ディスカバリー」に変更されると言うことだ。予定では2022年の統合完了となっている。この段階で、新会社はアメリカのメディア界のトップの一つとなる巨大なメディア会社となる。。
この時には、ワーナーメディア関連のチャネルでも同様に買い物できる広告は登場することになるのだろう。