AmazonがNFLのメディア部門に資本参加か?

by Shogo

Amazonがコンテンツの分野でも存在感を増している。先日の村田諒太の試合も海外ではAmazonの独占放送になった。金銭的な問題で、海外はDAZNが譲ったということだった。資金力の違いが明らかなようだ。

新しい話では、Amazon はNFLのメディア部門に出資する交渉を進めている。NFLメディアは、NFL Network、RedZoneと公式サイトのNFL.comの運営する。この部門の49%まで資本参加する可能性がある。

Amazon Prime Videoはすでに、NFLの放送パートナーになっており、2022年からは、木曜日に放送されるThursday Night  Footballを独占的に放送する。ストリーミング配信サービスとしては初めてNFLを独占的に放送する権利を獲得した。この権利ために、Amazon Prime Videoは、1年に1000億円以上を払うと言う。

AmazonとNFLの関係は深い。NFLは、統計データや選手情報などを伝えるNext Gen Statsを2015年に始める際にAmazon Web Servicesを利用している。とは言え、これは別に珍しいことではない、スタートアップから政府機関まで多くの組織がAmazon Web Servicesを利用しているからだ。

もう一つは、2022年から独占になる木曜日の試合については、Amazon Prime Videoが非独占ですでに5年間の放送を行っている。

Amazonは、さらに、NFLのSunday Ticketの獲得も狙っていると言う。Sunday Ticketは居住地域で、地上波の放送で見られないチームの試合を見るために放送されているもので、アメリカではDirect TVが放送している。このDirect TVの権利は、三十年続いた後、2022年で失効することになっている。

この権利もAmazonは取ろうとしているようだ。このパッケージは確かにストリーミング映像サービス向きのコンテンツなので、Amazonが取りたいのは理解できる。しかし同じような考えの会社はたくさんあり、Apple TV、Disney+、Paramount Plusなども興味を示していると言う。これも1年あたり2000億円から3000億円の巨額な争奪戦になるため、資金力のあるAmazonが有利かもしれない。

やはり、アメリカンフットボールは、アメリカの国技だけあり。NFLが今契約している放送権は、1兆円を超え、11年間の契約をAmazon, ESPN、Fox Sports、NBC Sports、 CBS Sports.と結んでいる。つまり、映像配信サービスが力をつけてきても、今後の11年間は、上記のテレビ放送局が権利を独占することになる。その一角にAmazonが食い込んでいることになる。

Amazonが、NFLメディアのパートナーになるとNFL Network の5,500万世帯との契約やNFLの公式ホームページやそのアプリの運用、過去の映像を使った様々なコンテンツの作成など、多くのビジネスがAmazonに生まれる。そういう意味でNFLにとってもAmazonは望ましいパートナーなのかもしれない。

映像ストリーミングサービスの分野ではNetflixが先行している。だが、どちらかと言うとドラマや映画が中心でその他のコンテンツの印象はあまりない。しかしAmazonはスポーツにも力を入れており、幅広い。そういう意味でAmazonのオンラインショッピングと同じように、あらゆる商品を取り扱うと言うのがAmazonのポリシーなのかもしれない。

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