Amazonはアメリカ国内でNFLのThursday Night Footballの独占放送権を獲得し、来月のシーズン開幕から15週間にわたって、試合を配信する。これは、NFLと言うアメリカでは最大のコンテンツが、放送から配信にインフラを変えると言う歴史的な出来事だ。
報道によると、Amazonの配信にあるThursday Night Footballは、昨年までの放送による視聴者より少ない数を見込んでいることが明らかになった。昨年まで、FOXで放送された試合は、1試合、2,000万人を記録したこともあり、最低で1,000万人で、15週間の平均で1,700万人だった。これに対して、Amazonは1,250万人を見込んでいるという。Amazonのアクティブな視聴者は8,000万人だ。この数は、テレビ放送の視聴可能者よりかなり少ないのは事実だが、それでも見込みは固くしているようだ。
FOXのテレビ放送よりも少ない視聴者数を見込んでいるために、広告の価格もFOXの昨年までの30秒スポット平均63万5,439ドルから50万ドルの値付けとなり、価格を下げている。昨年までのNFLのスポンサーのうち75%が現時点まで契約が終わっていると言う。
Amazonが求めているのは、3,000万ドルの広告パッケージだが、ほとんどの取引はそれより少ない価格だと報道されているAmazonの視聴見込数は少ないが、テレビに比べると大きな利点がある。それは配信による視聴者は、ファーストパーティークッキーとサードパーティクッキーにより細かなデータが取れることで、このデータをもとにAmazonの他のプラットフォームでその視聴者を追いかけることができる。
まず、試合の配信の際のインタラクティブ機能で、視聴者に合わせた広告が配信できる。さらに、物販のAmazon.comのサイトやTwitch,、Fire TV、 Freeveeなどを使って、同一の視聴者により深い広告メッセージを届けることができる。
デジタル広告で想定されていたことが、NFLの獲得により大規模で行われる事は、革命的なことだ。しかも、テレビ放送は、かつてのような広いリーチは期待できない状況になっており、より富裕な視聴者を持つと考えるられる。Amazonでの広告はNFLを加えることにより、マスメディアの機能とデジタル広告の機能を併せ持つ優れた広告メディアとなる事が期待できる。
AmazonはNFLと今後11シーズンにわたって、年間10億ドルで契約をしており、広告主にとって重要なメディアとなっていくであろう。