新型コロナ後の店舗設計

by Shogo

下北沢の駅が2019年11月に改装が終わった。その時にできたのが新しい店舗エリアの「エキウエ」だ。ちょうど、西口の方から「エキウエ」に入ると、スターバックスがある。広々した心地よい空間だし、歩いてきて休もうと思う場所にちょうどある。

今年の夏も暑いから休もうと思っても二の足を踏んでしまう。ビルと違って駅の上だから開放的な空間だが、お店は密閉空間だ。席は使用不可の数が多く、十分な距離が取られているが、コロナのことを考えてコンビニのコーヒーを片手に歩き回ることを選ぶ。

日本の夏の暑さや冬の寒さを考えるとエアコンは必需品だ。しかも、店舗ということを考えると使用していないという選択肢は一年中無い。それで基本的には熱効率の良い密閉された空間が店舗の設計の前提になる。

新型コロナウイルスの蔓延で密閉空間の危険性が指摘され、どの商業施設も空気の入換に苦労をしている。大きなサーキュレーターが急遽設置されフルスピードで動いているのをよく見かける。店舗設計時点では空気の交換機能が設計から抜け落ちているから仕方なくサーキュレータを仮置きする他なかった。

レストランなどではテラス席を売り物にするところが増えてきた。しかし、最近テラス席を予約して行ってみたもののあまりの暑さに店内に席を替えてもらった。日本の、特に今年のこの暑さではテラス席では食事ができない。ヨーロッパのような気候で乾燥していて日蔭は涼しいというようなところでなければテラス席も快適ではない。しかし、コロナウイルスよりましだと思えば、それが選択肢になる。

ということで、スタバでゆっくりではなく、コンビニコーヒーで歩くのが安心で快適ということになる。それに、この数年、コンビニのコーヒーはおいしくなってきるので特に不満はない。スタバはコーヒーを飲みに行くだけではなく、その空間を利用する場所だった。本を読んだり、仕事をしたり、友人と会話したりだ。その提供価値は、空間利用ということだ。コンビニのコーヒーはというと、簡単に時間をかけずコーヒーを買えるということになる。つまりコーヒーの「コンビニ性」だ。新型コロナ感染症の影響で空間の利用方法が変わると、スタバのように空間の利用を前提としているビジネスは全てビジネスモデルの再検討と店舗設計を見直さなければいけない。これはレストランビジネスだけではなく、ライブが前提となっているスポーツやエンタテイメントなども同様だ。

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