渋谷から広尾

by Shogo

苦闘の1週間を終えてやっと週末。連休の始まりだ。疲労と睡眠不足でくたくたなのでのんびり過ごそうとフィルムの長巻きをおパトローネに詰める。20本完成したので、これを連休中に撮り終える計画。

疲れていたので行くのを止めようかと思っていた映画「私を離さないで」を見るために自転車で家を出る。 「私を離さないで」の原作「Never let me go」を読んだのはずいぶん前だ。北京に行くよりも前だから5年くらい前だろうか。小説の思春期の少女と少年の気持ちが生き生きと書かれ、その悲しい設定がそれをさらに際立たせると感じた。

映画は2時間以内に収める必要があるので(この映画は1時間40分)、この小説で最も重要な主人公たちの10代の部分をほとんど切り捨て、そのSF的な設定のみを映画にした感じだ。なので映画は、Kazuo Ishiguroが書こうとした重要な部分を描いてはいないように感じた。

映画の後、渋谷では少し雨が降ったが自転車でそのまま広尾へ。広尾と言っても骨董通りのすぐ側なのでほとんど南青山だ。そこで知り合いが写真展をしているので見に出かけたのだ。

3人の女性のグループ展で、みんな海外の写真。アメリカ、ポルトガル、タイやベトナムと、偶然にアメリカ、ヨーロッパ、アジアという様な地域分けになっている。フォーマットは6×6が二人、35mmが一人。 カラーが二人でモノクロが一人。場所と撮影者の感性から違った写真だが、全体をとして感じるものもあった。グループ展は個人の集合なので普通は全体としての印象はないが、今回は静かな時間のような落ち着いた気分を感じて心地よかった。偶然、人の切れ間に入ったことと、広尾に着いた頃には曇り空から太陽が時々顔をだして、ギャラリーのトップライトから柔らかい光を空間に満たすせいかもしれない。

ギャラリーを出て写真を撮りながら青山、原宿、渋谷と廻り、下北へ。久しぶりに夜の下北の写真を撮った。自粛モードが連休に入って終ったのか街には人が溢れていた。

今日は久しぶりに朝から車で出かける予定。

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