本当に必要なもの

by Shogo

相変わらず原発の問題は解決しない。今は早期の解決を望むだけだ。ただ最悪の事態を想定しなければいけないが、最悪の事態に至った場合には、福島県のあの周辺には長い間、人が住めなくなることは確実で原野として何世紀も放置しなければならなくなる。さらに福島を中心とするエリアの農作物は販売が不可能になる可能性が高い。これは現実の毒性というより感情的な問題としてだ。同様に東北の海産物にも同じことが起こるだろう。この問題の補償をするのが政府なのか、民間企業である東京電力なのかは分からないが、どちらにせよ東京電力の責任は免れない。

多くの専門家の意見では、220km離れている東京は健康に問題のある影響は出ないとされているが、それでも福島と東京の間の多くの都市には多少の影響が出る可能性がある。現時点の30km圏の避難地域の外の人への対応を、最悪の事態が発生した場合には迫られることになる。そのようなことになる前に、今の給水作業が成功することを祈る。

このような状況で物不足と東京では騒いでいるが、確かに電力や今まで普通に買っていた物が手に入らないのはつらいことだ。でも今は非常時だし、今までと同じ生活を望むのが間違っている。被災地にはもっとつらい人がいる。物資はそちらに回すのが筋だろう。

それから、そもそもなんでも揃った今までの生活で良かったのか考えるべきだ。昨日の夜は急な停電があるかも知れないということで必要最小限の電力だけを使うように心がけた。それから花粉症なので、この季節はティッシュペーパーを大量に消費するのだが、もう ティッシュペーパーは買えないので小さなタオルを用意してそれを使って洗ってもらっている。

どんどん便利にして物を大量に使ってというライフスタイルを改める良い機会になった。確かに子供の頃は使っていない部屋の電気をつけっぱなしにしたら叱られたものだし、ティッシュペーパーなんてものは大量には使わなかった。

私など弱いから、どんどん楽したいし、おいしいものはたくさん飲んだり食べたりしたいし、常に暑すぎず寒すぎない環境も欲しい。80年代の糸井重里のコピーのように「欲しい物が欲しいわ」というように欲望の限りを尽くして見たい。

原発の事故の恐怖と物不足の生活の中で感じるのは、本当に必要なものかは何かということ。本当に必要なものは、ティッシュペーパーやトイレットペーパーではなく、必要な安全な食料・飲料と安全な環境、家族や友人といった人間関係など。今の日本には被災地を除いて必要最小限のものはすべてそろっている。この機会に一人一人が自分にとって本当に必要なものや大事なことを考えてみるべきだと思う。

これは、知り合いのヨネヤさんから送られてきたBosaka, Natsukoさんという人が作ったロゴ。海外でも同じように日本への募金を呼び掛ける運動が起きている。ありがたいことだ。日本の中でも赤十字を含めて様々な窓口が募金を始めている。

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