アーロン・ジャッジのアメリカンリーグのホームラン記録の62本目のホームランボールが200万ドルでと言う見出しを見た。
記事を読んでよく読んでみると、そのボールを、テキサス州アーリントンのグローブライフ・フィールドで幸運にも掴み取ったファンが、オークションハウスから200万ドルのオファーを受けたと言う話だった。つまり、まだ200万ドルで売れたわけではない。そのファンは今どうするか悩んでいるだろう。日本円にして、昔なら2億円少しというところだが、今なら3億円ということになる。長年の換算の感覚が狂う。
ホームランボールの価格の記録は1998年にマーク・マクガイアが当時のナショナルリーグの記録作った時の70本目のホームランボールだ。これが300万ドルで売れている。ただし、これは、2010年に彼がステロイドの使用を認める前の話だ。しかし、もうその価値はないだろう。現時点では、マーク・マクガイアのホームランボールだけでなく、バリー・ボンズなどの選手の、薬物使用を指摘されている選手のホームラン記録のボールはあまり価値がない。だから、このジャッジの62本目のホームランボールの価値はかなり高い。
ただし、そのホームラン記録の本数を考えて見ると、それが300万ドルまでは行かないと思われる。しかしながら200万ドルよりははるかに高く売れる可能性があり、このボールを持つファンは悩みどころだ。
このところ、金余りが理由かもしれないが、スポーツの記念碑的なグッズが高い値段で取引されている。
同じ野球では、今年の8月には1952年のミッキー・マントルのルーキーイヤーのカードが1,260万ドルで落札された。これはアメリカでは人気のあるスポーツのトレーディングカードの新記録となっている。それにしても、紙切れ一枚の値段だ。
5月には。ディエゴ・マラドーナが1986年のFIFAワールドカップで着用したジャージが930万ドルで落札されている。そのジャージが、彼の最も有名な準々決勝のイングランド戦の「神の手」ゴールと「5人抜き」の試合のものかどうかははっきりしていない。もし、そうなら、その数倍の価値があっただろう。
そして、9月には1998年のNBAファイナル対戦の際にマイケル・ジョーダンが着用したジャージが1,010万ドルで落札された。
このようなことをよく考えると、ヤンキースのアーロン・ジャッジのホームランボールの価値はかなり高値を呼ぶことが考えられる。
懸念材料は、現時点では本数だけでは、MLB全体のホームラン記録に遠く及ばないことと、ジャッジ自身が、来年以降その記録を破ることも考えられることだ。
だから1番良いのは、オークションハウスと交渉して、200万ドルで売るのではなく、200万ドルを始値として、オークションにかけてもらうことなのかもしれない。
今シーズンは既に終了して、ちょうどポストシーズンが始まったばかりだ。ヤンキースは、初戦に勝利をしている。今後どこまで勝ち進むかわからないが、ヤンキースが活躍しているときに、今の余韻が冷めないうちに早めにオークションに出すことを、そのファンにお勧めする。