ネットフリックス、1000万会員突破

by Shogo

米動画配信大手Netflixの日本市場における会員数が2024年上半期に1000万人を突破した。2015年の日本進出から約9年での達成となり、特に過去4年間で会員数が倍増するという急成長を遂げている。これは、日本の有料放送の歴史においても画期的なことだ。日本では、テレビに課金をする人は今までは限られていた。

日本市場参入当初は、外資系サービスという特性もあり、業績は低迷したようだ。最初の3年間は厳しく、日本の実写作品の展開にも懐疑的な見方が強かったという。

しかし、2019年に配信された『全裸監督』が、日本市場における重要な転換点となったそうだ。見てはいないが話題になっていたことは知っている。この作品の成功により、初めて会員数約300万人という具体的な数字を公表するに至ったという。

そして、2020年9月には会員数が500万人を突破。コロナ禍による巣ごもり需要と、『愛の不時着』などの韓国コンテンツのヒットが追い風となった。我が家が契約したのは、家人が『愛の不時着』を見たいというのが理由だった。

成功の要因は、ローカルファースト戦略だそうだ。「ローカルファーストからグローバルへ」という戦略を採用。まず日本市場でヒットする作品を目指し、それが他国へ波及していく方式を確立しているのだそうだ。2024年には『地面師たち』『極悪女王』『シティーハンター』などの日本オリジナル作品が大きな成功を収めているという。どれも見ていないから、よく知らないのだが。

特に『地面師たち』は6週連続1位を獲得し、作中のセリフ「もうええでしょ」が流行語となるほどの社会現象を引き起こしたそうだ。その流行語も知らない。

2024年現在、日本市場における動画配信サービスの競争は激化している。Amazonプライム・ビデオが全体の利用率で44.7%を占め、Netflixは20.7%で2位。だが、有料サービス利用者数では21.7%を記録し、U-NEXTやディズニープラスを上回っている。Amazonプライム・ビデオは、プライム会員向けのおまけサービスだから、これほどのシェアを取っている。と言っても、コンテンツは、それなりに充実しているということもあるからだ。

また、スマートフォンでの利用率が71%と圧倒的に高いことから、Netflixはモバイルユーザー向けの利便性向上にも注力しているそうだ。これにより、視聴の手軽さが若い世代を中心に支持される要因となっている。スマホで、ドラマや映画を見るのは、個人的にはありえないが若い世代では違うということのようだ。

Netflixによれば、テレビの総視聴時間における占有率はまだ低く、さらなる成長の余地があると指摘している。それは、そうだろう。地上波レベルの占有率はありえない。また、日本語コンテンツは韓国語、スペイン語に次ぐ第3位の非英語コンテンツとして、グローバルでも高い視聴数を記録しているのだそうだ。

Netflixは、日本発のオリジナルコンテンツ制作に注力し、『今際の国のアリス』シーズン3の製作決定など、継続的なコンテンツ展開を進めているのだそうだ。特に9月には『地面師たち』の監督である大根仁氏と5年間の独占契約を結ぶなど、さらなる日本初コンテンツによる成長への布石を打っているという。それは良いことだが、日本のコンテンツ制作会社は、どうしているのだろうか。

You may also like

Leave a Comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!