Merriweather Post Pavilion

by Shogo

時々見に行くボブ・ディランの公式サイトのコンサートツアーにMerriweather Post Pavilionを見つけた。

その瞬間、30年近くも前の夏の日を思い出した。当時、留学していたUniversity of Marylandからは、Merriweather Post Pavilionは30分ほどの距離にあった。インターネットが普及していない時代に、どうやって見つけたか忘れたが、ボブ・ディランがMerriweather Post Pavilionでコンサートをするというので出かけたのだ。

前座は、どんなバンドだったのかは思い出せない。ただ、暑い日差しの中、ビールを飲みながらボブ・ディランの登場を待っていた。

Merriweather Post Pavilionは、メリーランド州コロンビアにあり、ボルチモアの西南西にある。音楽の聖地として有名で、留学前から名前は知っていた。ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ドアーズ、レッド・ツェッペリン、グレイトフル・デッドなど、ロック史に名を残すアーティストたちが演奏していた。それから、ジャクソン・ブラウンが、「孤独なランナー」(Running On Empty)をライブ録音したことは有名だった。

この年のディランは、「ネバー・エンディング・ツアー」の2年目を迎えており、四人編成のロックバンドのスタイルでコンサートを行っていた。その前のRolling Thunder Tourや、さらにその前の来日公演の大編成と違って、シンプルな荒削りなロックを目指していたようだった。

ただ、その頃は、ボブ・ディランの低迷期で、会場は空いていた。昔のことで、セットリストは覚えていないが、最後は、大好きな「All Along the Watchtower」だったことは覚えている。

夕闇に包まれる頃に、ディランとバンドが登場して、コンサートが始まった。記憶に残っているのは、星空の下の森に囲まれた自然環境の中で音楽を聴く特別感だった。夏の夜の心地よい風が会場を通り抜け、木々の中で聞くディランは特別だった。考えてみれば、あれ以来、屋外のコンサートに行っていない。

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