どこでもchatGPTの話ばかり

by Shogo

昨年末からchatGPTの話題でもちきりだ。サンフランシスコのOpenAIが11月のリリースしたシステムは多くの人を驚かせている。AIの時代が来ることは誰でも知っているが、chatGPTによって、すでにその時代がきたことを知らされたのだ。

chatGTPはインターフェイスこそ英語だが、日本語にも対応していて、日本語に質問をすると日本語で答えが返ってくる。これから、日本でも利用者が増えるだろう。まだ、公開されて二ヶ月だが、chatGTPの話題は驚くほど多くメディアに登場している。このところは連日といっても良い。

すでに、OpenAIがイメージジェンレイターで話題になっていたことに加えて、AIの先端企業として地位を確立していたので、chatGPTはリリース後の数日間だけで100万人を超える人が登録して、質問をしたり、学校の宿題を作ってもらったり、様々な依頼を行っているようだ。そして、その数は増え続けている。

世の中には機を見るに敏の人が多くて、chatGPTの名を冠したアプリがApp Storeだけでも何十も公開されている。GPTはGenerative Pre-trained Transformerの略でOpenAIの登録商標ではない。このために誰もがchatGPTと言うサービスを行える。この辺はもう少し考えたほうがよかったのではないだろうか。

昨年、AIを使ってイメージを作るサービスが話題になった。その際にMidjourneyやDALL-E2をどちらも試してみた。特にDALL-E2に関しては自分の撮った写真を指示の形に画像変換してくれるのが面白くて遊んでいる。その時から、OpenAIの名前はしていたが、これほどすごい会社だとは思っていなかった。

Open AIは、イメージジェネレーターのDALL-E2も開発しているが、数年をかけてGPT-3を開発してきたようだ。GPT-3は、AI技術により、自然言語システムで文章を書いたり対話が可能だ。また自然言語だけではなく、プログラムコードを書くことも可能でだそうだ。これは今後のプログラムの作成において、コンピュータを産業革命的に変えるのかもしれない。コンピューターやプログラムの知識のない素人でも、プログラムの目的や仕様を描写するだけで、コードがすぐに出来上がるから画期的だ。これについてはまだ個人的には試していないので、よくわからないし、現時点の日本語の能力もわからない。

これに加えて、11月に公開されたchatGPTは、自然な文章を書いたり、質問に答えてくれたり、すぐに使える実用的なプログラムコードも作成する。GPT-3がエンジンとなっているようだ。

Open AIが開発しているGPT-3は、Googleが開発した自然言語処理の深層学習モデル、Transformerをベースにして開発されたものだそうだ。それをOpenAIのGPTとして改良を続けられ、GPT-3が完成し、現時点で動いているのはGPT-3.5という。このGPTがプログラムコードの作成や文章の作成、質問との対話のエンジンとなっている。

公開されてすぐに話題になり、すでに多くの人が登録をして利用を開始している。簡単に、宿題の文章などを作成できるために、アメリカの学校では、chatGPTの利用を禁止する動きもあるようだ。

先に書いたように、OpenAIの会社を知ったのは、Midjourneyと同じようなイメージジェネレーターのDALL-E2の開発会社としてだった。この段階では、たくさんあるAI分野のスタートアップと言うふうにしか思っていなかった。しかし、昨年末からchatGPTが大きな話題になるにつれて、OpenAIの情報も目につ供養になった。

OpenAIは2015年にイーロンマスクと現CEOのサム・アルトマンが、非営利の組織として立ち上げたものだそうだ。その後イーロン・マスクはこの組織に関与していない。2019年になってMicrosoftが10億ドルの投資を行った。これによってGPTの開発を行うためのコンピューティングパワーの利用が可能になり開発が一気に進んだようだ。その後追加でMicrosoftは20億ドルを投資している。このMicrosoftが投資した30億ドルによりOpenAIはGPTをさらにバージョン3まで進化させて、現在のchatGPTのリリースに至る。

さらに報道によれば、Microsoftは追加で100億ドルを投資して、chatGPTをさらに進化させることを計画していると言う。Microsoftのサティア・ナデラCEOのMicrosoftの検索エンジンのBingの担当していたことがあり、この時代からAI技術を利用することに熱心なようだ。

オープンAIは、このMicrosoftからの投資を使って、現在稼働しているGPT-3.5をさらにバージョンアップさせたGPT-4と呼ばれる強力なシステム開発を行っていると言う。早ければ今年の年末までにリリースされる可能性があるようだ。

OpenAIはMicrosoftの出資を受け入れて、Microsoftを優先的パートナーとして協力関係にある。GPTなどの技術をMicrosoftにライセンスしており、Microsoftの製品やサービスにその技術を今後追加していくことになっていると言う。

GPTのような億単位のパラメーターを利用するAI技術の開発のためには、スーパーコンピューターが必要で、Microsoftが投資した30億ドルの費用のほとんどは、コンピューティングパワーのために使われているそうだ。つまり、これはAI技術開発には人間の頭脳は必要でありながら、同時にスーパーコンピューターと言うパワーも必要で、ある意味で装置産業とも言える。何しろ、数千億円単位の資金をコンピューターの利用に投じるのだ。このような開発を行える会社は、数多くない。

当然、GoogleやMetaなどの企業はそれだけの資金力があり、同時に開発も行っているが、チャットボットが人種差別やヘイトスピーチなどの問題を起こす可能性を恐れて開発を行ってもリリースする事は避けているようだ。しかし、今のOpenAIの人気や今後の人々の利用状況を考えると、対抗してGoogleやMetaは同様のサービスに踏み切る可能性はある。

そうなると、インターネットやPC・スマホを使う際のインターフェイスが大きく変わる可能性がある。もはやGoogleで検索する必要なく、知りたいことをチャットボットに聞けば、答えてくれる。

問題は、そこをどのようにマネタイズするかだ。Googleも、当初はビジネス化されていなかったし、収益の方法も見つかっていなかった。数年後に、検索連動型広告の会社を買収することによって、ようやく収益を上げるようになった。チャットボット型のインターフェイスも、今後そのような形でのマネタイズの方法について考えなければいけない段階になっている。それは、広告モデルであることは間違いないが、どうやってかだ。

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