Twitterの広告収入見込みと混乱

by Shogo

Twitterは、イーロン・マスクの買収後に様々なことが起こっている。75%の社員の解雇やが話題になったし、ペーパーカンパニーに吸収されて会社としては消滅するということが起こっている。

これ以外では、ブルーのチェックマークの有料化も大きな話題だ。Twitter Blueというサブスクリプションだ。これで1つの方向性が見えている。イーロンマスクが目指しているTwitterは広告モデルではなく、サブスクリプションモデルと言うことだ。

意味があるかどうかは別にして、Twitter Blue契約者には様々な特典が与えられる。まず、今までの有名人などに許されていた青いチェックマークがアカウントに表示されることだ。そして、ツイートの編集もできる。元のツイートの送信後の30分以内であれば、何回かは編集が行える。さらに、Twitter Blueであれば最大2000文字のツイートや、動画であれば、60分までの長尺の動画も共有できる。ブックマークを整理する機能もある。盛り沢山だ。

Twitter Blueの売りとして、どれほど有効かどうかわからないは、NFTのプロフィールを表示するようにできるオプションがあることだ。しかし、そのような機能を使いたい人がいるのだろうか。

Twitter Blueでは、タイムラインに表示される広告も半分になると言う。これも中途半端だ。広告が、一切表示されなくなるとかまでの度胸がなかったのか。サブスクリプションのビジネスモデルに転換しようと考えているが、アクセルを踏み込んでいるわけではないということが見え隠れする。

問題は、イーロン・マスクが考えているように、Twitterをユーザがサブスクリプションの対象として考えるかどうかと言うことだ。今まで無料だったものを有料にすることは難しい。アンカリング問題と言われるように、一旦認識した価格を変更することは普通は難しい。

さらに、Twitter Blueと無料アカウントが併存している状況では、今まで通り、認証を受けずに編集もできずにそのまま使い続けることができる人が大半だろう。

さらに大きな混乱が、新しい機能で起こっている。Twitterの新しいサービスとしては、サークルが加わった。これはInstagramでもあるような機能で、最初に特定した友達リストの人だけに発信できる機能だ。しかし、Twitterはこれでミスを行って、配信対象者がクローズに限定されたツイートを、一般の人のFor Youに表示してしまった。考えられないようなミスだ。これは、人員減による単純なミスなのかもしれない。

Twitterは、方向性を失って混乱しているように見える。この状況を受けて、調査会社のeMarketerは2023年の広告収入の見込みを大幅に修正した。2022年10月に発表された広告収入見込みは47億4000万ドルであったが、最近の状況を考慮して20億ドル減らして、29億8000万ドルと劇的に減少した見込みを発表している。

eMarketerによれば、イーロンマスクのサブスクリプションモデルでのビジネスは失敗する事は見えているそうだ。Sensor Towerのデータによると、Twitter Blueは最初の3ヶ月でわずか1,100万ドルの収入しかあげなかった。

加えて、社員の75%が解雇された状況では、サークルで起こったようなミスが今後も頻発する可能性が高い。このような状況を受けて、大幅に広告費の見込みを大幅に削減したようだ。

アカウントを持っているが、Twitterを使っていないので、その混乱の状況はよくわからないが、eMarketerによる広告費の見込みが、現実化し、サブスク収入も不発であれば、イーロン、マスクもTwitterを停止すると言うような判断をする可能性もある。

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