イーロン・マスクが東京を訪れているというネットニュースが話題となっている。しかし、それとは別に、X(旧Twitter)に関するニュースも相変わらず多い。
Xは、ユーザーのなりすまし問題に対応するため、有料認証計画を発表していた。しかし、この計画はまだ実施されていない。現在、青いチェックマークが付いている「X Premium」は、料金を支払うだけで認証マークを取得できるため、なりすまし問題の根本的な解決には至っていない。
新たな取り組みとして、Xは身分証明のアップロードを必要とする認証システムの導入を検討しているようだ。具体的には、運転免許証やパスポートなどの政府発行の身分証明書と、自撮り写真をアップロードすることで、ユーザーの身元を確認する仕組みだ。これは、銀行の口座開設時の手続きと似ている。認証が完了すると、アカウントに「ID Verified」というバッジが表示されるという。
しかし、この新しい認証システムと「X Premium」の関係や運用方法はまだ明らかにされていない。例えば、「X Premium」のアカウントが「ID Verified」を取得すると、2つのバッジが表示されるのだろうか?
近年、X Premiumのアカウントがなりすましや犯罪目的で利用されているとの報道が増えている。これは、Xの主要な収益源である広告業界にも影響を及ぼしている。多くの広告主は、不適切なアカウントに広告が表示されることを懸念しており、一部の広告主はXへの広告出稿を停止しているとの報道もある。
イーロン・マスクは、Xの買収の際に、プラットフォームを自由な表現の場として維持する意向を示していた。そのため、以前のような厳格なコンテンツの審査は現在行われていない。これが、不適切なコンテンツの増加に繋がっていると指摘されている。
新CEOのリンダ・ヤッカリーノは、合法的な投稿であっても、内容が問題ある場合はアカウントを非アクティブ化する方針を示している。しかし、Xの公式ルールはまだ公表されていないため、恣意的な判断が行われる可能性がある。
日本では、Xは多くの人々や公共機関に利用されており、情報発信の重要なツールとしての位置づけがされている。しかし、イーロン・マスクの方針により、Xが事業プラットホーム化していく中で、その公的なイメージが変わる可能性がある。