音声操作対応の製品が増えてきた。主なものは、AppleのSiri、GoogleのOK Google、AmazonのAlexaを採用している。
フィアット・クライスラーの車載コントロールシステムがAlexaに
今回、発表されたフィアット・クライスラーの車載音声システムはすべてAlexaでコントロールされといる。車のシステムが全て、Alexa でコントロールされるのは初めてだ。今までのシステムでは、ハンドルのボタンを押してフィアット・クライスラーの独自の音声システムに話しかけるか、Alexaを呼び出すかと言う選択肢だったが、今後はAlexaに統一される。Alexaに呼びかけて、窓を開けたり、天気予報を聞いたりすることができるのだ。
Alexaが多くの製品に
車のシステム・コントロールがすべてAlexaで行われると言うのは初めてだ。すでに多くの製品がAlexaを搭載して音声コントロールを可能にしている。昨日、書いたFitbitの腕時計などもその例だ。
他にも、Sony、Boze、Yamahaなどの企業が採用していて、音響製品にAlexa搭載製品が多い。それ以外にも、テレビをつけたり消したりとか、電気をつけたり消したりと言うような電源のコントロールは既にたくさんの商品が出ている。音楽をかける時にも、Amazon Musicだけではなく、Apple MusicやSpotifyにも対応して、聞きたい曲をリクエストしたり、再生中に曲の名前やアーティストの名前を聞くこともできる。
音声操作の競争、AlexaかOK Googleか
今後は音声入力が様々な場面で使われるようになると予想される。AmazonのAlexaだけではなく、AppleのSiriやOK Googleの音声操作・検索が多く使われるようになるだろう。SiriはAppleの製品以外に対応していないようだが 、OK Googleは、SonyやPanasonic、JBLなどの製品に搭載されている。
これから、AlexaとOK Googleの競争が激しくなると思われる。多く採用され使われるほど、AIの機能が向上して、製品として練度が上がってゆくからだ。どちらも、セールス攻勢をかけているだろう。その一つの例が、フィアット・クライスラーだ。フィアット・クライスラーは、倒産の影響でシステムなどへの投資が遅れている。このために、自社で開発せずに音声コントロールもAlexaに統一したのだろう。同様に、自動運転もGoogleのシステムを導入している。それを考えると、音声操作もGoogleに統一して連携させるという手もあったのだろうが、そうしなかった理由は何なのだろうか?
起動方法
音声システムは、それぞれ起動の呼び方が決まっていている。Alexaの場合は単にAlexaだが、SiriはHey Siriと呼びかける。Googleの場合は、OK Googleと呼びかけて起動させるが、「ねぇGoogle」と言う起動方式に変更することもできるようだ。
文章を書く時も
音声入力は、キーボードを使うよりも早いので、文字の入力にも使い勝手が良い。このブログも、毎回ではないが音声入力を利用して書いている。かなり早く、1500文字程度の入力ができる。決してキーボードが早く打てるわけではないので、音声入力の速さはありがたい。また、ブログだけではなくて、他の文章も音声入力をすることが多い。散歩等の途中で、仕事の文章を思いついて、歩きながら音声入力をして、帰ってから入力した文章を、WordやPowerpointに移して完成させると言うやり方をしている。もちろん入力ミスや変換ミスが、たくさんあるので、かなり修正をするが、すべてキーボードで打つよりもずっと早い。
今後、音声入力を含めて音声操作による機器のコントロールが増えてくるので、この入り口をめぐって、GoogleとAmazonの争いは激しくなる。AsppleのSiriが自社の製品にしか対応しないのかどうか、今後わかってくるだろう。
「ステランティス」誕生
この文章で、フィアット・クライスラーと書いたが、フィアット・クライスラーは、1月16日にフランスのプジョーと合併して、新たに「ステランティス」という会社をオランダに設立するので、既に名前が変わっているかもしれない。アメリカ、イタリア、フランスの企業の合併だ。自動車産業も、自動運転や電気自動車化で、今後の新しい交通システムに対応するシステム投資は莫大なので、中小企業では対応できないのだろう。システムは、音声操作も同様だが、勝者が総取りする世界だ。自動車産業も何社が生き残るのか。