Xもパスキー採用

by Shogo

元TwitterのXのニュースが続いている。日本でも大きく報道されたのは、テイラー・スウィフトのAI生成された性的な画像がネットで流通したために、Xはテイラー・スウィフトをアルファベットで検索することをブロックしたニュースだ。これだけで見ると、混乱が続き、ユーザの不満が多い中で、まだXが影響力をある程度は保持していることがよくわかる。

もう一つは、Xはイーロン・マスクの買収後にコンテンツ監視チームを解散して、人間の目視によるコンテンツ監査を止めていたが、児童虐待コンテンツを取り締まるために100人の監視員を雇用することがニュースになった。これもネット上の大きな社会的問題であるために、Xが取り組みをするのは良いことだ。Xのリンダ・リンダヤッカリーノCEOが議会の公聴会で証言をすることに向けた対策の1つであるのかもしれないが、良いことであるのは間違いない。

そもそも人間によるコンテンツ監視チームを廃止したことが間違いだった。ユーザーが投稿するプラットフォームで何でも許されるわけではない。それはイーロン・マスクが民主主義の意味をはき違えているからとしか思えない。

この2つのニュースと同じように話題になっているのは、Xのパスキーの採用だ。イーロン・マスクのTwitterの買収については、当初からTwitterをベースにして、スーパーアプリを作る言われてきた。そのためのXへのブランド名の変更だ。その次のステップが、Xにおけるパスキーの採用だ。スーパーアプリとして、何でも対応アプリになるために最も重要なのは、セキュリティーだ。現在主流のパスワード認証や二重認証は多くの弱点もあり、パスキーはるかに強力な認証方法だ。

パスキーはパスワードに代わる新しい認証方法と考えられており、生体認証(指紋、顔認証など)やPINコードを使って、より安全かつ簡単にサインインできる。この技術の最大の利点は、パスワードの代わりに、エンドツーエンドの暗号鍵ペアを使用し、ユーザーのデバイス(コンピュータ、電話、セキュリティキーなど)から認証を行う点だ。これにより、パスワードのセキュリティ上のリスクを軽減し、利用者の利便性を向上させる。

特に、フィッシング攻撃に強いという大きなセキュリティ上のメリットがあり、デバイスを紛失した場合でも、バックアップと同期が可能なので、アカウントへのアクセスを回復できる。

2024年には、TikTok、Google、Amazon、Uber、1Password、Master Cardなどがパスキーの採用を進めており、これが基盤となり、他の多くのセクターで採用が始まっている。特に高いセキュリティが求められる金融および銀行業界でも、パスキー技術が採用され始めており、セキュリティの向上に寄与している。ここにXも加わる。ということは、Xがパスキーを採用して、すぐにスーパーアプリになれるということにはならない。

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