Instagramは、ユーザーがプロフィールに楽曲を追加できるようになると発表された。プロフィールを訪れた人が曲を手動で再生・一時停止することができるという。
Instagramは2020年2月25日に「ミュージックスタンプ」機能を導入し、ユーザーがストーリーに好きな曲をBGMとして追加できるようになった。この音楽機能は、特にストーリーズの投稿で人気を集め、ユーザーが自分の個性を表現する新たな手段として広がっている。
現時点では、この機能は日本では有効になっていないようだ。今後は、プロフィールに音楽を追加できるようになり、追加した音楽はプロフィールの欄の下に表示される。音楽は、昔のMySpaceとは異なり、音楽は自動再生されない。プロフィールを見た人が再生ボタンを押すことで、音楽を聴くことができるようになるとのことだ。曲は、Instagramのライブラリから好きな曲を選択し、30秒間のクリップを設定できる。
プロフィール音楽の使い方
- プロフィールページで「プロフィールを編集」をタップ。
- 編集ページを下にスクロールし、「音楽」オプションをタップ。
- 検索バーからアーティスト名や曲名を入力して検索し、好きな曲を選択。
- 曲を選択すると、30秒間のクリップを選択する画面が表示される。スライダーを動かすことで、再生する部分を調整できる。
- 「完了」をタップすると、プロフィールに音楽が追加。
Instagramなどのソーシャルメディアプラットフォームが音楽機能に力を入れている理由はいくつかある。それは、まず、ユーザーエンゲージメントの向上だ。音楽は感情を喚起し、コンテンツをより魅力的にする。自分で撮った動画も音楽がつくことで良く見えるのは多くの人が経験していることだ。実際に、Metaの調査でも音楽付きの投稿は、ユーザーの注目を集めやすく、長く視聴される傾向があるようだ。
それから、トレンドの創出だ。特定の楽曲に合わせた投稿が流行することで、プラットフォーム内でのトレンドが生まれやすくなる。これが、Metaにとっては重要で、トレンドが生まれユーザーを惹きつけ、さらに音楽のために滞在時間が伸びることで広告のチャンスが増える。
Metaにとっての端的な音楽の重要性は、TikTokなどの競合他社との差別化だ。特にTikTokなどの音楽を重視するプラットフォームの台頭に対抗するため、Metaも音楽機能を強化している。これは、動画が主流になったことで、さらに重要になっている。
それから、新たな収益源を考えていることだろう。音楽業界とのパートナーシップを通じて、新たな収益モデルを構築できる可能性がある。実際に今回の新機能は、サブリナ・カーペンター(Sabrina Carpenter)とのコラボレーションによって注目を集めている。カーペンターの公式Instagramプロフィールには、彼女の新曲「Taste」のティーザーが先行公開されており、アルバムリリースに先駆けてこの曲を聴くことができる唯一の場所となっている。さらに、彼女の新アルバム「Short n’ Sweet」をテーマにした隠し機能も追加されているそうだ。例えば、「Sabrina」というキーワードやコーヒーカップの絵文字を使用すると、ノート機能の背景がライトブルーに変わるなど、ファンにとって仕掛けが用意されているそうだ。これは、今回の新機能プロモーションのタイアップで金銭は発生していないのだろうが、アーティストによってはMetaに支払いをすることで同様なことが行える。
スマホは、カメラであり、昔でいえばウォークマンだから音楽の要素は外せない。だが、プロフィール欄を見る人がどれほど手動再生してまで音楽を聴くのかは疑問が残る。