一日の時間が短くなっている

by Shogo

面白い記事を読んだ。最近は一日の時間が短くなっていて、さらに今年の7月と8月に特に短くなっているという。直近のデータによると、今年これまでのところ、もっとも短い日を記録しているのはこの数週間だそうだ。

米国海軍天文台(U.S. Naval Observatory)と国際地球回転・基準系事業(The International Earth Rotation and Reference Systems Service)のデータによれば、7月16日の自転は24時間より約1.34ミリ秒短かった。さらに、7月下旬から8月上旬にかけても、短い自転が予測されていると、ウェブサイト「Time and Date」の予測は予測している。

なぜ一日が短くなるのか?

記事によれば、これは全く異常なことではないのだそうだ。近年、地球の自転速度は通常より速くなっているという。過去10年間で平均的な一日はほとんど短縮されており、過去5年ほどの間では、24時間よりもわずかに短い時間が記録されることが多くなっている。この変化を引き起こす要因としては、地球の核での動き、大気中の変化、そして月の位置などが挙げられている。

しかし、長期的な傾向が、このまま一日がずっと短くなり続けるわけではないらしい。実際にはその逆だそうだ。何千年もの間、一日は長くなり続けてきたらしい。7000万年前に生息した恐竜は、平均的な一日の自転が約23時間半だったと、研究で明らかになっているそうだ。これは、驚きだ。その昔は一日の時間が30分も短い。

この一日の長さが伸びる傾向は続くと、記事中のテキサス大学の研究教授は言っている。ただし、そのプロセスは非常に長期的な観点からで、人間の時間スケールでは測れないほど長期的な観点だ。教授によれば、主な理由は、潮汐によって失われるエネルギーにあるのだそうだ。月の引力は地球上の潮の満ち引きを引き起こし、潮の流れは海をわずかに温めることでエネルギーを散逸させ、それが地球の自転を遅らせ、時間が経つにつれて月が遠ざかる原因となっている。現在では、月が遠ざかる速度は年間約4センチメートルだそうだ。月が遠ざかっていることも初めて知った。ということは、いつの日にか月は地球の引力圏から離れて、どこかへ飛んでいくのだろうか。今回の記事には、その話は書かれていない。

月が軌道を拡大し、その運動量が増加すると、地球の運動量は減少する必要がある。だから、一日は長くなるそうだ。物理学の知識が皆無だから理解はできないが、ともかく一日の長さは長くなってゆくらしい。

しかし、これは何十億年もかかるプロセスであり、短期間の変動によっては複雑に変化しているそうだ。何世紀にもわたるデータは、地球の自転速度が常に一定であったわけではないことを示しているそうだ。1990年代初頭や1970年代のように、一日の長さが24時間より2ミリ秒以上長くなることが常になっていた時期もあった。そして、現在のように速い時期もある。

地球の内外の多くの要因がこれらの変化を引き起こし、それらは日ごと、あるいは10年ごとに変化する可能性があるそうだ。核からマントル、地殻への地球内部の物質の移動も自転速度に影響を与える。天気や長期的な気候変動もそらしい。

NASAジェット推進研究所の研究者は、最近の人為的な気候変動が、一日の長さが長くなる主要な要因になる可能性があることを示す研究があると発言していた。氷が溶けて海に流れ込むと、水は極から離れて赤道に向かって広がる。これにより地球は扁平になり、自転が遅くなる可能性があるそうだ。なんともダイナミックな話だ。しかし、最近のデータでは、地球の自転速度は加速している。そして、北半球では夏が始まったばかりだが、これは、暑い日が続くと自転が早まり一日の時間は短くなる。暑い日には、地球の自転を連想するようになる記事だった。

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